Bluemix PaaSでNode.js+Express4アプリケーションを動かす #Node.js

IBMのPaaS Bluemixでnode.js+express4のアプリケーションを動かす基本的な方法をまとめました。

前提

IBM idの登録とBluemixへのサインアップ
ローカル環境へのCloudFoundry CLIのインストール
ローカル環境へのnode.js、npm、express、express-generatorのインストール

手順の概要

アプリケーションの作成
アプリケーションの修正
Bluemixへのプッシュ
起動確認

アプリケーションの作成

ここでは、単純なexpress4アプリケーションを作成します。ローカル環境では以下のバージョンを使用しています。

node: 0.10.33
npm: 1.4.28
express: 4.9.0

以下のようにして、expressアプリケーションを作成し、ローカルでの動作確認をします。

express nodesample
cd nodesample
npm install
npm start # test from browser: "http://localhost:3000/"

アプリケーションの修正

Bluemixは、node.jsでlistenするポート番号を環境変数VCAP_APP_PORTで与えますので、該当部分を変更する必要があります。Express4では、bin/wwwを修正します。

*** nodesample.orig/bin/www 2014-11-05 21:18:15.684411184 +0900
--- nodesample/bin/www  2014-11-05 21:19:17.448408741 +0900
***************
*** 2,8 ****
  var debug = require('debug')('nodesample');
  var app = require('../app');

! app.set('port', process.env.PORT || 3000);

  var server = app.listen(app.get('port'), function() {
    debug('Express server listening on port ' + server.address().port);
--- 2,8 ----
  var debug = require('debug')('nodesample');
  var app = require('../app');

! app.set('port', process.env.VCAP_APP_PORT || 3000);

  var server = app.listen(app.get('port'), function() {
    debug('Express server listening on port ' + server.address().port);

アプリケーションの修正は以上です。

Bluemixへのプッシュ

次にアプリケーションをBluemixにプッシュします。

# Cloud Foundryの対象APIに`bluemix.net`を設定
$ cf api https://api.ng.bluemix.net

# Bluemixにログイン
$ cf login -u <ユーザ名>

# Bluemixにカレントディレクトリ以下のアプリケーションをプッシュ
#   アプリケーション名: node-express-sample
#   ランタイム(buildpack): sdk-for-nodejs
#   メモリ上限: 128M (デフォルトは64M)
$ cf push node-express-sample -m 128M -b sdk-for-nodejs

今回はRDBMSなどのサービスを特に利用せず、"SDK for node.js"のみを使用します。"SDK for node.js"はダッシュボードでは"runtimes"のひとつとして確認できますが、CLIでは、cf marketplace(利用できるserviceの一覧)ではなくcf buildpacks(利用できるbuildpackの一覧)に含まれます。Buildpackはcf create-serviceを必要とせず、cf pushに-bオプションで直接指定してプッシュします。(この段落の説明は、今回試した動作に基づいており、Cloud Foundryの詳細な仕様を確認したわけではありませんのでご了承ください)

なお、アプリケーションのメモリですが、デフォルトの64MBではメモリ不足でうまく動作しませんでしたので、メモリを128Mに拡張しています。ここではcf pushのオプションで指定していますが、もちろんmanifest.ymlに記述しても構いません。

起動確認

ブラウザで http://node-express-sample.mybluemix.net/ を開くと、アプリケーションが起動していることを確認することができます。