Rack

Rackについて

サーバとフレームワークを結ぶインタフェース

Web Server <---> Rack <---> Web Framework

Web Server

• WEBRick
• unicorn
• puma

Web Framework

• Ruby on Rails
• Sinatra

Quick Start

0. install

$ gem install rack

1. config.ru を書く

config.ru

run lambda { |env| [200, { "Content-Type" => "text/html" }, ["Hello,world"]] }

2. rackup コマンドで起動

$ rackup config.ru

3. ブラウザからアクセス

$ curl http://localhost:9292/

Rackの規約

1. 引数を1つ(仮引数名は慣習的にenv)をもつ call メソッドを実装する
2. call メソッドは、[status, header, body] を返すこと

Rack Middleware

サーバとフレームワークの間で実行したい処理を定義する。

Middlewareの規約

1. 1番目の引数に app を受け取る initialize メソッドを定義する
2. Rackの規約を満たす call メソッドを定義する

例

フィルタのようにミドルウエアを組み合わせて使う。
一般的に use を使ってミドルウェアを呼び出す。
以下の例だと、A -> Bの順番に Middleware が呼び出される

config.ru

use A
use B
run App

rack標準で提供されるMiddleware

• Rack::Lobster
• Rack::File
• Rack::Auth::Basic
• Rack::Auth::Digest::MD5

など

rails と rack

rails が rack をどのように使っているかを探ってみる。rails は抽象化されているため複雑だが、規約を意識すればそれほど難しくはない（と思う）。

今回調べたバージョンは 4.2.5.1

今回必要なのは railties と actionpack。

また、Railsアプリを作成しておく。

Railsアプリ -> Rack

4.2 の config.ru では、config/environment.rb を読み込み、Rails.application を rackup する

config.ru

run Rails.application

config/environment.rb の中で、 config/application.rb を読み込み、アプリケーションを初期化(Rails.application.initialize!)している。

config/environment.rb

# Load the Rails application.
require File.expand_path('../application', __FILE__)

# Initialize the Rails application.
Rails.application.initialize!

Rails.application.initialize! 内で、rack の Middleware の呼び出しを行っている(はずだ)。

config/application.rb では　Rails::Application を継承したクラスを定義して設定を記述する。

なお、 Rails::Application は Rails::Engine を継承している。

config/application.rb

require File.expand_path('../boot', __FILE__)
require 'rails/all'
Bundler.require(*Rails.groups)
module MyApp
  class Application < Rails::Application
    config.time_zone = 'Tokyo'
  end
end

Railsライブラリの内部を探る

rails が呼び出している Middleware については、rakeコマンドで表示できる。

$ rake middleware
use ...
run MyApp::Application.routes

MyApp::Application.routes は Rails::Engine クラス内で定義された メソッド Rails::Engine#routes であり、ActionDispatch::Routing::RouteSet のインスタンスを保持している。

ActionDispatch::Routing::RouteSet クラスでは call が定義されており、
その中で、Journey::Router#serve が呼ばれている。

このメソッドは、[status, headers, body] を返しており、ここから rack に渡されるようだ。