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Movable Type 6 を CentOS 7 にインストールする

Last updated at Posted at 2015-08-17

CentOS 7 に Movable Type 6 をインストール

Movable Type 6CentOS 7 にインストールする手順を解説する。

システム要件

必須要件

必要インストール環境と、ブラウザ動作環境 : Movable Type ドキュメント

  • Perl 5.8.1 以上(5.18.x を推奨 / Perl 5.22.x 以上は未検証のため推奨されない)
  • Web サーバー
    • Apache HTTP Server 2.0 以上
    • Microsoft Internet Information Server 7.5 以上
    • nginx 1.2.0 以上(CGI もしくは PSGI 実行環境が別途必要)
  • DB サーバー
    • MySQL バージョン 5.0 以上 (MySQL 5.7 で動作確認)
  • Perl モジュール
    • CGI
    • Image::Size
    • File::Spec (バージョン0.8以上)
    • CGI::Cookie
    • LWP::UserAgent
    • DBI (バージョン1.21以上)
    • DBD::mysql

オプション要件

Movable Type のオプション機能を利用するための環境 : Movable Type 6 ドキュメント

Perl モジュール 説明
Digest::SHA パスワードのセキュリティを強固にする場合に必要
Plack PSGI 環境下で mt.psgi を実行する場合に必要
CGI::PSGI PSGI 環境下で mt.psgi を実行する場合に必要
CGI::Parse::PSGI PSGI 環境下で mt.psgi を実行する場合に必要
XMLRPC::Transport::HTTP::Plack PSGI 環境下で mt.psgi を実行する場合に必要
HTML::Entities 特殊な文字をエンコードする場合に必要
HTML::Parser トラックバック機能や更新通知機能を利用する場合に必要
SOAP::Lite XML-RPC による作業を行う場合に必要 (バージョン 0.5 以上)
File::Temp ファイルのアップロードで上書きを行う場合に必要
Scalar::Util 再構築キューを利用する場合に必要
List::Util 再構築キューを利用する場合に必要
Image::Magick 画像のサムネイルを作成したり、CAPTCHAを利用する場合に必要
(または GD、Imager のいずれかの Perl モジュールか、NetPBMツール)
IPC::Run Movable Type のイメージドライバとして NetPBM を利用する場合に必要
Storable 外部プラグインの利用の際に必要となる場合がある
Crypt::DSA コメント投稿時のサインインを高速化したい場合に必要
Crypt::SSLeay AOL や Yahoo! などの SSL を利用する OpenID のコメント投稿者を認証する場合に必要。または、Google Analytics を利用する場合に必要
Cache::File Yahoo! Japan によるコメント投稿者の OpenID 認証を許可する場合に必要
MIME::Base64 コメントの認証機能を利用する場合やメール送信に SMTP を利用する場合に必要
XML::Atom Atom API を利用する場合に必要
Cache::Memcached Movable Type のキャッシング機能として memcached サーバーを利用する場合に必要
Archive::Tar バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
IO::Compress::Gzip バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
IO::Uncompress::Gunzip バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
Archive::Zip バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
XML::SAX 復元の機能を利用する場合に必要
Digest::SHA1 LiveJournal、OpenID でコメント投稿者を認証する場合に必要
Net::SMTP メールの送信に SMTP を利用する場合に必要
Authen::SASL CRAM-MD5、DIGEST-MD5 / LOGIN を SASL メカニズムとして利用する場合に必要
Net::SMTP::SSL SMTP 認証に SSL を利用する場合に必要 (Movable Type 6.1.2 まで)
Net::SMTP::TLS SMTP 認証に STARTTLS コマンドを利用する場合に必要 (Movable Type 6.1.2 まで)
IO::Socket::SSL SMTP 認証に SSL / STARTTLS コマンドを利用する場合に必要。または、Google Analytics を利用する場合に必要
Net::SSLeay SMTP 認証に SSL / STARTTLS コマンドを利用する場合に必要
Safe
Digest::MD5
Text::Balanced (ブログ内検索で必要)
XML::Parser
Time::HiRes run-periodic-tasks を実行するために必要
Mozilla::CA Google Analytics を利用する場合に必要
XML::SAX::ExpatXS バックアップデータの復元に必要(または、XML::SAX::Expat)
XML::LibXML::SAX バックアップデータの復元に必要

ダイナミックパブリッシング

PHP 5.3 以上。php-mysql モジュールが必要。
Web サーバーとして Apache を使用している場合 .htaccess ファイルが利用可能であることが必要。

構築環境例

  • CentOS 7.3.1611 (1702)
  • Apache 2.4.6 (base)
  • Perl 5.16.3(base)
  • MySQL 5.7.17 (mysql57-community)
  • Movable Type 6.3.3

Movable Type のダウンロード

個人無償版

Movable Type 個人無償版ダウンロード : 各種お問合せ | シックス・アパート - CMSソフトウェア、サービスを提供
上記ページのフォームにメールアドレスを入力し、利用目的を選択して送信すると、ダウンロード URL が記載されたメールが自動で送られてくる。

開発者ライセンス

開発者登録 | CMS プラットフォーム Movable Type
上記ページのフォームに各種情報を入力して送信すると、担当者による確認の後、メールで開発者用のライセンス番号が送られてくるので、ユーザーサイトにてライセンス番号を登録することで Movable Type をダウンロードできるようになる。

インストール環境の構築

Apache HTTP Server のインストール

yum install httpd
sed -i.org '/#AddHandler cgi-script/s/#//' /etc/httpd/conf/httpd.conf
systemctl start httpd && systemctl enable $_

CentOS 7 では Apache 2.4 がインストールされる。デフォルトでは .cgi が機能しないのでコメントアウトされている AddHandler の記述を有効にする。
その他の設定については Apacheセキュリティ設定 を参照のこと。

ファイアーウォールの設定

firewall-cmd --permanent --add-service=http && firewall-cmd --reload

デフォルトでは80番ポートが空いていないので開けてやる必要がある。

Memcached のインストール

yum install epel-release
yum install memcached "perl(Cache::Memcached)"
systemctl start memcached && systemctl enable $_

MySQL Community Server のインストール

yum install https://dev.mysql.com/get/mysql57-community-release-el7-9.noarch.rpm
yum install mysql-community-server "perl(DBD::mysql)"
sed -i.org 's/\[mysqld\]/\[mysqld\]\ncharacter-set-server=utf8/' /etc/my.cnf
systemctl start mysqld && systemctl enable $_

CentOS 7 では MySQL が MariaDB に置き換えられているため、サポート環境の MySQL を利用するには別途公式の MySQL Yum Repository を追加してインストールする必要がある。

MySQL の root パスワード変更

grep "temporary password" /var/log/mysqld.log | awk '{print $11}'
mysql_secure_installation --use-default

MySQL 5.7 ではインストール時に root ユーザーに初期パスワードが設定されているので mysqld.log ファイルで確認する。
mysql_secure_installation コマンドで root ユーザーのパスワード変更と各種セキュリティ対応を処理する。

データベースと DB ユーザーの作成

cat << "_EOQ_" | mysql -u root -p
CREATE DATABASE `mt` CHARACTER SET 'utf8';
CREATE USER 'mt_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'P@ssw0rd';
GRANT ALL ON mt.* TO 'mt_user'@'localhost';
_EOQ_

Movable Type のインストール

Movable Type の展開

Movable Type の設置 (Linux、BSD、Mac OS X) : Movable Type 6 ドキュメント

yum install unzip
unzip MT-6.3.3.zip
mv MT-6.3.3 /var/www/cgi-bin/mt
restorecon -R /var/www/cgi-bin
ln -s /var/www/cgi-bin/mt/mt-static /var/www/html/
chcon -t httpd_sys_content_rw_t /var/www/{html,cgi-bin/{mt,mt/mt-static/support}}
chown apache. /var/www/{html,cgi-bin/{mt,mt/mt-static/support}}

ここでは公式ドキュメントを参考に Movable Type 本体のプログラム(「アプリケーションディレクトリ」)は /var/www/cgi-bin 配下に配置している。ブラウザからのアクセスは Apache の httpd.conf のデフォルトのエイリアス設定により /cgi-bin/mt/mt.cgi となる。
「スタティックディレクトリ」はシンボリックリンクを作成しているので注意されたい。

また SELinux がデフォルトで有効になっているため、コンテキストと所有権を変更する必要がある。

Perlモジュールの追加

/cgi-bin/mt/mt-check.cgi にアクセスするとモジュールのインストール状況を確認できる。
なお、このチェックスクリプトはインストール後に mt-config.cgi が生成されると機能しなくなる。

事実上必須のモジュール

yum install "perl(Image::Magick)" "perl(Digest::MD5)" "perl(Mozilla::CA)"

Digest::MD5 がインストールされていないと Markdown プラグインの影響で再構築が出来ない。
Mozilla::CA がインストールされていないと「SSL 証明書の検証ができません。」というエラーメッセージがダッシュボードに表示される。

インストールされていないモジュール

Archive::Zip       バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
Archive::Tar       バックアップと復元で圧縮の機能を利用する場合に必要
XML::LibXML::SAX   バックアップデータの復元に必要
XML::SAX::Expat    バックアップデータの復元に必要
XML::SAX::ExpatXS  バックアップデータの復元に必要
IPC::Run           MTのイメージドライバとしてNetPBMを利用する場合に必要
GD                 アップロードした画像のサムネイルを作成する場合に必要
Image::Magick      アップロードした画像のサムネイルを作成する場合に必要
Imager             アップロードした画像のサムネイルを作成する場合に必要
IO::Socket::SSL    SMTP認証にSSLまたは、STARTTLSコマンドを利用する場合、または Google Analytics を利用する場合に必要
Net::SSLeay        SMTP認証にSSLまたは、STARTTLSコマンドを利用する場合に必要
Net::SMTP::SSL     SMTP認証にSSLを利用する場合に必要
Net::SMTP::TLS     SMTP認証にSTARTTLSコマンドを利用する場合に必要
CGI::PSGI          PSGI環境下でmt.psgiを実行する場合に必要
CGI::Parse::PSGI   PSGI環境下でmt.psgiを実行する場合に必要
Plack              PSGI環境下でmt.psgiを実行する場合に必要
XMLRPC::Transport::HTTP::Plack PSGI環境下でmt.psgiを実行する場合に必要
Cache::Memcached   キャッシング機能としてmemcachedを利用する場合に必要
Cache::File        Yahoo! Japanによるコメント投稿者のOpenID認証を許可する場合に必要
Authen::SASL       CRAM-MD5、DIGEST-MD5又はLOGINをSASLメカニズムとして利用する場合に必要
Crypt::SSLeay      SSLを利用するOpenIDのコメント投稿者を認証する場合、または Google Analytics を利用するために必要
Crypt::DSA         コメント投稿時のサインインが高速になる
Digest::MD5        Markdown形式を利用するために必要
Digest::SHA        パスワードの高度な保護のために必要
Digest::SHA1       LiveJournal、あるいはOpenIDでコメント投稿者を認証するために必要
Mozilla::CA        Google Analytics を利用する場合に必要
HTML::Parser       トラックバック機能や更新通知機能を利用する場合に必要
HTML::Entities     特殊な文字をエンコードするときに必要だが、構成ファイルにNoHTMLEntitiesを設定すればこの機能を無効化可能
XML::Atom          Atom APIを利用する場合に必要
XML::Parser        アクションストリームを利用するために必要
YAML::Syck         YAML::Tinyよりも、軽量で高速に動作

これまでの手順だと Movable Type で要求される上記のライブラリーがインストールされていない。

Yum リポジトリーの追加と CPAN のインストール

yum install perl-CPAN "perl(Module::Build)"

ここでは原則的に yum コマンドでの管理を優先している。
yum リポジトリーのライブラリーの方がバージョンが古い場合が多いが、コンパイル済みのためインストールが早く済む。

バックアップ関連ライブラリー

yum install "perl(Archive::Zip)" "perl(Archive::Tar)" "perl(XML::LibXML::SAX)"
yum install expat-devel "perl(ExtUtils::MakeMaker)" "perl(Test::Simple)" "perl(XML::Parser)"
cpan XML::SAX::Expat XML::SAX::ExpatXS

Archive::Zip Archive::Tar XML::LibXML::SAXyum からインストールできる。
XML::SAX::ExpatXSexpat-devel がインストールされていないとコンパイルでこける。

画像関連ライブラリー

yum install "perl(Image::Magick)"
yum install "perl(IPC::Run)"
yum install "perl(GD)"
cpan Imager

いずれかひとつをインストールすれば良いと思われる。
GD は依存関係が少なく、ImageMagick は高機能である。

SMTP認証関連ライブラリー

$ yum install "perl(IO::Socket::SSL)" "perl(Net::SSLeay)" "perl(Net::SMTP::SSL)"
$ yum install "perl(Digest::HMAC)"
$ cpan Net::SMTP::TLS

PSGI関連ライブラリー

$ yum install "perl(CGI::Parse::PSGI)" "perl(Plack)"
$ yum install "perl(CGI)"
$ cpan CGI::PSGI
$ yum install "perl(SOAP::Transport::HTTP)" "perl(XMLRPC::Transport::HTTP)"
$ cpan XMLRPC::Transport::HTTP::Plack

その他ライブラリー

yum install "perl(Cache::Memcached)"
yum install "perl(Authen::SASL)"
yum install "perl(Crypt::SSLeay)"
yum install "perl(Crypt::DSA)"
yum install "perl(Digest::MD5)"
yum install "perl(Digest::SHA)"
yum install "perl(Digest::SHA1)"
yum install "perl(Mozilla::CA)"
yum install "perl(HTML::Parser)"
yum install "perl(HTML::Entities)"
yum install "perl(XML::Parser)"
yum install "perl(YAML::Syck)"
$ yum install "perl(Heap::Fibonacci)" "perl(File::NFSLock)" "perl(IO::String)" "perl(DB_File)"
$ cpan Cache::File
$ cpan XML::Atom
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