背景
乳児(新生児を含む)は頻繁に泣き、時に原因が不明瞭で養育者の精神的体力的負担となりやすい。
乳児を注意深く観察することで、事前あるいは早期に問題を発見し対応することは可能なはずであるが、課題が多い。
産褥期の母親は分娩後にプロゲステロンやエストロゲンが急激に低下するなどホルモンバランスが崩れ、また出産での体力消耗があり、心身共に疲労困憊といった体である。
加えて新生児期は昼夜問わず2~3時間おきの授乳が必要であり、睡眠不足となるのは不可避である。
ブラック企業が糾弾される昨今、パートナーが育児休暇を取得して育児を分担してもらうことが難しい家庭も多いだろう。
また、核家族化が進む現代において、養育者の親の近くに住んでおらずその援助を受けることが難しいことが多いと想像される。
これら多くの課題があっても第2子以降の場合、第1子の経験によって最小限の負担で適切に対処できる場合もあると思われるが、第1子の場合は上述の多くの課題に加えて知識不足、未経験による判断基準の未修、不手際、不安などがある。
対策
前述のような背景があるため乳児の観察が重要になってくるわけであるが、やはり前述の背景のため養育者にそのリソースがないケースが多いと推測される。
しかし科学技術が発達した現代では、センサーを用いて乳児の状態をモニタリングすることで、事前の察知、あるいは事後短時間での異常の検出が可能である。
センサーを用いた乳児モニタリングによる事前検出および早期異常発見の自動化は、養育者の負担軽減の助けとなることが期待される。
医療用や一般向けでセンサーを用いて乳児をモニタリングする商品はすでに存在しているが、残念ながら検知可能な条件や種類が限られており、また価格が高く商品の種類も極端に少ない。
そこで、IoT の台頭により安価なセンサーを小型軽量ボードコンピューターを用いて安価に利用できるようになったことやオープンソースの浸透によりソフトウェア開発が容易になったことに目を付け、モニタリングシステムを自前で構築する方法を検討することにした。
今後の大まかな流れ
- 乳児が泣く不快要因の分解
- 既存のモニタリングシステムの確認
- Raspberry Pi の選定と購入
- センサーの選定と購入
- OS のインストール
- 温湿度センサーの取り付け
- 温湿度センサーのデータ取得と出力
- 温湿度モニタリングデータの解析
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断り書き
尻切れトンボで終わる確率が非常に高い。