任意の文字列をFlashAirにテキストファイルとして保存する

　FlashAirの機能に、ファイルアップロード機能（upload.cgi）があります。これを使うと、Wi-Fi接続した機器からFlashAirにファイルをアップロードすることができるのですが、この機能を利用して、FlashAir内に配置したHTMLファイルのJavaScriptから、任意の文字列をファイルとしてFlashAir内に保存することができます。また、同じように、Wi-Fi接続した機器のアプリケーションから任意の文字列をファイルとしてFlashAir内に生成できます。
　今回は、JavaScriptとC#の場合についてご紹介します。

CONFIGファイルの設定

　FlashAirのSD_WLANフォルダ内のCONFIGファイルに、UPLOADオプションを付加します。
UPLOAD=1

　※SD_WLANフォルダとCONFIGファイルは不可視属性ファイルなので注意してください。

テキストファイルの保存

　以下のサンプルコードでは、任意の文字列をテキストファイル（sample.txt）としてFlashAirに保存します。FlashAir内のHTMLファイルに記述したJavaScriptでも実行できますし、FlashAirとWi-Fi接続した外部機器内のHTMLファイルに記述したJavaScriptでも実行できます。
　今回のサンプルコードでは、FlashAirのホスト機器からのファイル書き込み禁止処置 - WRITEPROTECTの指定をしていません。必要に応じて指定してください。また、同様にアップロード先ディレクトリの指定、アップロードファイルの作成時間の指定も必要に応じて指定してください。
指定例：
http://flashair/upload.cgi?WRITEPROTECT=ON&UPDIR=/DIRNAME&FTIME=0x99999999

　※FTIMEの0x99999999は日時を16進数で表したものです。任意のものに置き換えてください。詳細は、アップロードファイルの作成時間の指定を参照してください。

サンプルコード（JavaScriptの場合）

sample.js

function uploadStringToFile(str){
  var blob = new Blob([str] , {type:"text/plain"});
  execPost("http://flashair/upload.cgi", blob, "sample.txt");
}

function execPost(sendurl, senddata, sendname) {
  var form_data = new FormData();
  form_data.append( "enctype" , "multipart/form-data" );
  form_data.append("file", senddata , sendname); 
  var xhr = new XMLHttpRequest();
  xhr.onload = function (e){
    console.log(xhr.responseText );
  };
  xhr.open("POST" , sendurl);
  xhr.send(form_data);
}

//呼び出し例：
uploadStringToFile("任意の文字列");

サンプルコード（C#の場合）

sample.cs

async Task<String> uploadStringToFile(String str)
{
  String rtnString;
  var httpClient = new HttpClient();
  Stream sr = new MemoryStream(Encoding.Unicode.GetBytes(str));  
  var fileContent = new StreamContent(sr);
  fileContent.Headers.ContentDisposition = new ContentDispositionHeaderValue("multipart/form-data")
  {
    FileName = "sample.txt"
  };
  try{
    HttpResponseMessage aResponse = await httpClient.PostAsync("http://flashair/upload.cgi", fileContent);
    rtnString = aResponse.ToString();
  }
  catch(Exception e){
    rtnString = "HTTP Connection ERROR!!";
  }
  return rtnString;
}

//呼び出し例
var str = await uploadStringToFile("任意の文字列");

テキストファイルの読み出し

　ちなみに、保存したファイルは以下のURLを参照することで読み出せます。
http://flashair/sample.txt


まとめ

　これで、FlashAir内のプログラムで保存しておきたい状態情報があれば、ファイルとして保存しておけば、電源断後、FlashAir起動時にファイルを読み込むことで、状態情報を再現できます。
　ユーザー設定情報などを保存しておくとよいですね。

参考資料

　FlashAir Developers - upload.cgi
　FlashAir Developers - FlashAirへのアップロード