LoginSignup
58
58

More than 1 year has passed since last update.

LinuxからSQL ServerにODBCで接続する

Last updated at Posted at 2013-12-26

はじめに

PHPでMSSQL関数に繋いでデータを取得するのは前回に説明しました。
しかし、検索を掛ける限りODBCで接続することが多いようです。
今度はLinuxからSQL ServerにODBCで接続する方法を説明します。
この回では、isqlにて接続確認を行うところまで説明します。

接続イメージ

ODBC関数(PHP,Perl,Ruby等) <-> unixODBC <-> FreeTDS <-> SQL Server

LinuxからODBCでSQL Serverに接続する設定は、PHPでもPerlでもRubyでも、
isqlで接続確認するまでの過程は全く変わりません。PerlやRuby、Python等で接続される方も参考になるかと思います。

環境

ホスト

  • SQL Server 2008R2 Express
  • WindowsXP

クライアント

  • Ubuntu 12.04.3LTS

ライブラリーをインストール

unixodbc

  • unixODBC
  • ODBCドライバーを扱うためのドライバーマネージャー

tdsodbc

  • FreeTDSのODBC接続API

freetds-common

  • FreeTDS
  • SQL ServerやSybaseへ接続するためのプロトコル

上記のドライバを下記のようにインストールします。

ドライバーインストール
$ sudo apt-get install freetds-common tdsodbc unixodbc

必要なライブラリやソフトはインストールできました。
次は設定を行っていきます。

DSN-Onlyという方法を説明

Preparting ODBCによると、
LinuxからODBCへ接続する方法は3種類ある。

DSN-less

  • odbc.iniもfreetds.confも使わずに接続する方法。
  • ソースに接続文字列を書いて接続します。

DSN-Only

  • odbc.iniの設定だけで接続する方法。

DSN-Combine

  • odbc.iniとfreetds.confの設定を使う。
  • freetds.confはDSNの設定のservernameの項目で使われる。

DSN-lessの接続は私の設定では巧くいかなかった。
DSN-OnlyとDSN-Combineについては成功した。
今回は DSN Onlyで接続する方法 を説明する。

ODBCINSTで設定

unixodbcでdriverやDataSource Name(DSN)等の設定は、iniファイルに設定ファイルを書くか、
odbcinstというツールを使って設定します。
ここではodbcinstを使った設定を説明します。

unixODBCにODBC用のFreeTDSドライバーを登録

ODBCドライバーの場所の特定

FreeTDSのODBCドライバーの場所を特定します。
下記のようにコマンドを実行して探し出します。

場所の特定
$ sudo updatedb
$ locate tdsodbc
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
....(省略)...

libtdsodbc.soがインストールしたFreeTDSのODBCドライバーを表しています。
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc のフォルダの中には
libtdsS.so があります。
これはセットアップファイルです。

$ ls /usr/lib/i386-linux-gun/odbc/*tdsS*
/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

以下の2つのPathを覚えておきましょう。

ODBCドライバーの場所

/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so

ドライバーのセットアップファイルの場所

/usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

ドライバーテンプレートファイルの作成

下記のようにテンプレートファイルを作ります。

$ vi driver.template
[FreeTDS]
#ドライバーの説明
Description =  FreeTDS for SQL Server   
#ODBCドライバーの場所
Driver = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
#ドライバーのセットアップファイルの場所     
Setup = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsS.so

ドライバーのインストール

下記のように実行します。

$sudo odbcinst -i -d -f driver.templat
  • -i インストール
  • -d ドライバー
  • -f テンプレートファイル名

ODBCドライバーのインストールは root権限 で行って下さい。root権限以外で実行すると下記のようなエラーが出てインストールできません。

odbcinst: SQLInstallDriverEx failed with Invalid install path.

ドライバーのアンインストール

ドライバーをアンインストールするには下記のように行います。

ドライバー名を確認

$ odbcinst -q -d
[FreeTDS]
  • -q 検索
  • -d ドライバー

ドライバーアンインストール

$ sudo odbcinst -u -d -n DriverName
  • -u アンインストール
  • -n ドライバー又はDSN名

データソースの設定

以下の条件でデータソースを登録します。

ホスト

  • SQL Server 2008 R2
  • 文字コード: CP932
  • IP: 192.168.0.3
  • DB username: sa
  • DB password password

クライアント

  • Ubuntu 12.03
  • 文字コード: UTF-8

上記の条件を元にデータソーステンプレートを作成します。

データソーステンプレートの作成

データソーステンプレート
    $ vi dsn.template
    [2008R2]
	#ドライバーの説明
    Description = SQL Server2008R2
    #ドライバーの場所 
    #  ドライバーのフルパスか
    #  ドライバー名(ここではFreeTDS)を記述する
    Driver = /usr/lib/i386-linux-gnu/odbc/libtdsodbc.so
    #トレースするかの有無
    Trace = No
	#データベースのIPアドレス
    Server = 192.168.0.3
	#データベース名
    Database = arakawa
	#ポート番号 SQL Serverは通常 1433
    Port = 1433
	#TDS_Version SQLServer2000は7.1 SQLServer2005以降は7.2
    TDS_Version = 7.2
	#クライアント(Linux側)の文字コードセット
    ClientCharset = UTF-8

データソースのインストール

データソースを設定したテンプレートのある場所で、
下記のようなコマンドでインストールします。

$ sudo odbcinst -i -s -l -f dsn.template
  • -i インストール
  • -s DSN(データソース名)
  • -l system dsn
  • -f テンプレートのファイル名

下記のようにユーザー権限でインストールしてしまうと、
/home/users/.odbc.ini
にDSN名が書き込まれてしまう。

$ odbcinst -i -s -f dsn.template
$ cat /home/users/.odbc.ini
[2008R2]
Description = ODBC Driver for SQL Server2008R2
......

ApacheのようなWebserverはSystem Datasource(system dsn)しか使いません。
なので、 ルート権限system dsn を登録する必要があります。

下記サイトのSystem versus Userを参照

unixODBC without GUI

データソースのアンインストール

データソースをアンインストールする場合は下記のように行います。

データソース名を検索

$ odbcinst -q -s
[2008R2]

データソースを削除

$ odbcinst -u -s -n 2008R2

データベース接続確認

これで、isqlで接続できるか確認します。

下記のように接続します。

$isql -v 2008R2 sa password
+---------------------------------------+
| Connected!
|   
| sql-statement 
| help [tablename]  
| quit 
|   
+---------------------------------------+
SQL>

試しに以下のようなSQLを実行してみましょう

SQL>Select @@version

--------------------------------------------------------------+
| Microsoft SQL Server 2008 R2 (SP2) - 10.50.4000.0 (Intel X86)
        Jun 28 2012 08:42:37
        Copyright (c) Microsoft Corporation
        Express Edition on Windows NT 5.1 <X86> (Build 2600: Service Pack 3)

                           |
+--------------------------------------------------------------+
SQLRowCount returns 1
1 rows fetched

サーバーのバージョンが出てきました。
成功です。

日本語文字列が文字化けするかも調査してみます。

データベース作成
SQL>CREATE DATABASE 日本語テーブル達
SQLRowCount returns -1
使用するDBを変更
SQL> use 日本語テーブル達
[01000][unixODBC][FreeTDS][SQL Server]Changed database context to '日本語テーブ
ル達'.
[ISQL]INFO: SQLExecute returned SQL_SUCCESS_WITH_INFO
SQLRowCount returns -1
テーブル作成
SQL> create table 名前リスト(ID int IDENTITY(1,1) PRIMARY KEY,名前 nvarchar(40))
SQLRowCount returns -1
データ挿入
SQL> insert into 名前リスト(名前) values('織田 信長')
SQLRowCount returns 1
データ表示
SQL> select * from 名前リスト
+------------+-----------------------------------------+
| ID         | 名前                                  |
+------------+-----------------------------------------+
| 1          | 織田 信長                           |
+------------+-----------------------------------------+
SQLRowCount returns 1
1 rows fetched
SQL>

文字化けしていなければ問題なし。

後は、PHPやPerl,Ruby,Python等のODBCドライバーで接続の設定をしていきましょう。
私はPHPを使いますのでPHPの設定を説明します。

下記urlで見て下さい。

Linux PHPからODBCでSQL Serverに接続
Linux PerlからODBCでSQL Serverに接続

58
58
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
58
58