ざっと見た印象ですが。
- 初版 http://gihyo.jp/book/2011/978-4-7741-4601-0#toc
- 二版 http://gihyo.jp/book/2014/978-4-7741-6377-2#toc
初版にMeeGoの記事が入っていますが二版からは消えてます。MeeGo記事が入っていてLinuxの最大派閥でもあるAndroidの 言及はないです。まぁ普通の人はLinuxとして使わないからね。
修正。言及ありました (二版 p41)
AndroidではSELinuxが有効になったんだよ、とか、こういう本でさっくり説明する人がいると、エンジニアとしても色々辺縁系の愉しみが増える気がします。
ディストリビューションの「存在感」という意味で言うと、仕事で見るのはCentOSが割と多くて、Debian/Ubuntuの「存在感」については本当かのぅ、と思ったんですが、GoogleトレンドではUbuntuが圧倒的なので正しいサブタイトルでした。
参考: http://www.utano.jp/entry/2014/03/linux_distribution_trend
# 日本に限るとCentOSのマスがUbuntuの半分弱とやや増加するようです。何故でしょうか。
すでに14.04 LTSが出ているUbuntuですが、二版の内容は13.10基準のようです。ちょっと食い足りないですが、これは出版のタイミング考えると仕方ありません。LTSの説明と4月リリース予定の14.04LTSという説明はもちろんあります。
初版ではsysvinitをupstartに変えてみるというCentOS 5の記事があります。この部分は2版では削除されています。ただ、この流れなら収録していて欲しい、RHEL 7/ CentOS 7系で採用が予定されているsystemdについては 言及自体がありません。私自身が最近調べ始めたというレベルで過剰に意識しすぎでしょうか。 失礼。「ブートローダの最新動向」に言及はありました。
初版ではbtrfsaという名前が目次で出ていて「ファッ!?」と思ったんですがただのタイポで、本文ではbtrfsとなってます。ファイルシステムの章は後続の章で言及される「ZFS」や「ハイエンドストレージ」といった概念について、前段の章では説明がないなど、教本としては食い足りない感じが少々します。これは初版から代わりがありません。
以上のように色々書きますが、基本的な入門記事について言えば目につく変更はありませんので、リアルタイムにLinuxを追っている方的には、初版にさらに2版を買い重ねるメリットはあまりないと思いました。
最近この辺りを偶然復習してたのでメモ的に書きました。おじゃましました。