これまでRoute53やセキュリティグループが手で管理されてたので、煩雑な運用を打開すべくwinebarrelさんのツールを導入して運用を始めた。
まだまだ改善する余地がありそうなんだけど、現状やってきたことをサクッとまとめてみます。
前置き:各ツールの紹介
http://codenize.tools/
早い話↑見てって感じなんですが、それぞれ
- Roadworker:Route53の管理
- Piculet:EC2 セキュリティグループの管理
- Radiosonde:CloudWatchのアラームの管理
をするツールです。
RubyのDSLによって設定を反映させることができるため、設定値バージョニングすることができます。
ディレクトリ構成
1サービス1アカウントでAWSの運用している会社だとそこまでの量にはなりませんが、複数のサービスを1アカウントで運用していると、exportしたときのファイルが膨大になって悪夢になります。
(Piculetでセキュリティグループの現状値をexportしたとき、1ファイル5000行になりました。)
さすがにこの状態で運用はできないので、一定の粒度で分割しました。
Roadworker
ホストゾーンごとにファイルを分割し、Routefile内で他のファイルをrequireする。
Routefile自体には何も記述しない。サブドメイン切った場合も同一ディレクトリに配置した。
(そのうち破綻しそう。ディレクトリ切るかも。)
$ tree .
.
├── Gemfile
├── Gemfile.lock
├── README.md
├── Routefile
├── Routefile.example.com
├── Routefile.hoge.example.com
├── Routefile.corporate.co.jp
└── circle.yml
# -*- mode: ruby -*-
# vi: set ft=ruby :
require 'Routefile.example.com'
require 'Routefile.hoge.example.com'
require 'Routefile.corporate'
Piculet
リージョンごとにディレクトリを分割し、所属するリージョンのサービスごとにファイルを分割。
Groupfileで他のファイルをrequireしつつ、特定のサービスに属さないセキュリティグループに関してはGroupfile内に記述した。
$ tree .
.
├── Gemfile
├── Gemfile.lock
├── README.md
├── circle.yml
├── oregon
│ ├── Groupfile
│ ├── Groupfile.us-news
│ └── Groupfile.us-app
└── tokyo
├── Groupfile
├── Groupfile.japan-news
└── Groupfile.japan-app
サービス追加でファイル追加になるんですが、毎度require記述するのがめんどくさかったので、Dir::globで拾ってrequireしている。
# -*- mode: ruby -*-
# vi: set ft=ruby :
Dir::glob("./tokyo/Groupfile.*").each do |file|
require File.basename(file)
end
ec2 "vpc-XXXXXX" do
security-group "共用で使ってるRDSとかRedshiftはここ" do
...
end
end
Radiosonde
Riculetとほぼ同じ。
CircleCIでdry-run & apply
真っ先に思いつくネタで目新しさはないですが。
Roadworkerに限った話をすると、導入当初は
-
--dry-run
だけを走らせてテスト通ったらローカルからapply - プライベートホストゾーンは除外
- chefレシピで自動的に登録/削除が実施されるので、インスタンス追加削除等でコロコロ変更されるため
-
--test
は使ってない。
という感じです。
最初のcircle.ymlファイルこんな感じ
test:
override:
- bundle exec roadwork --dry-run --apply --exclude-zone \.company\.internal$
現在はdeployment
でmasterにpushが走ったタイミングで変更実施されます。
test:
override:
- bundle exec roadwork --dry-run --apply --exclude-zone \.company\.internal$
deployment:
production:
branch: master
commands:
- bundle exec roadwork --apply --exclude-zone \.company\.internal$
CircleCIに渡すAWS_ACCESS_KEYのユーザのIAM
まぁまさかルートユーザのKEY/SECRET渡してる人はいないですよね^^
ってことで、それ専用ユーザを作ってポリシーで権限絞ってKEY/SECRETをCircleCIにぶっこんでます。
で、各ツールでどのAction使うかが実は明記されてない(見逃してたらすみません、コメントで指摘していただけると🙇)ので、いま動かしてるポリシーこんな感じで運用してます。Allowが漏れてる可能性はあります。
Roadworker
Route53だけかとおもいきや、ELB:DescribeLoadBalancersも使ってるようなので、これだけallow。
とりあえず実行されるとめんどくさいactionだけdenyして、その他はallowの運用してます。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "Stmt1",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"route53:*"
],
"Resource": [
"arn:aws:route53:::*/*"
]
},
{
"Sid": "Stmt2",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"elasticloadbalancing:DescribeLoadBalancers"
],
"Resource": [
"*"
]
},
{
"Sid": "Stmt3",
"Effect": "Deny",
"Action": [
"route53:DeleteHostedZone",
"route53:DisassociateVPCFromHostedZone"
],
"Resource": [
"arn:aws:route53:::*/*"
]
}
]
}
Piculet
ec2:*
だとガバガバなので、トライアンドエラーで使うもの絞りました。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "Stmt4",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"ec2:AuthorizeSecurityGroupEgress",
"ec2:AuthorizeSecurityGroupIngress",
"ec2:CreateSecurityGroup",
"ec2:DeleteSecurityGroup",
"ec2:DescribeSecurityGroups",
"ec2:RevokeSecurityGroupEgress",
"ec2:RevokeSecurityGroupIngress",
"ec2:CreateTags",
"ec2:DeleteTags",
"ec2:DescribeTags"
],
"Resource": [
"*"
]
}
]
}
Radiosonde
アラーム消されても即時対応必要ない(とは言うものの緊急性はある)ので、ゴソっとつけました
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "Stmt5",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"cloudwatch:*"
],
"Resource": "*"
}
]
}
CircleCIでのdry-run/applyの結果をSlackに通知
わざわざCircleCI覗きに行くのも面倒だよねってことで、Slackに通知するようにしました。
イメージ的にはリダイレクトでファイルに吐いて、そのファイルの中身をSlack Webhookのpayloadに入れてPOSTする感じです。
プラス
- Slackで結果の出力を見たい
- かつCircleCIでも残したい
という要望のためリダイレクトではなくtee
コマンドでパイプしています。
ただ、exit statusがteeコマンドの結果が採用されてbuild failしないので若干手を加えました。
あと、ハマった点としては
- 出力結果にダブルクォートがあるとInvalid JSONになるため、sedでシングルクォートに置換した
- Slackの文言が大変なことになるのでANSI colorを自力で無効化してたところ
--no-color
オプションがあることに気づく
というところでしょうか。
結局、Piculetのcircle.ymlはこんな感じになっています。
(超絶見難くてすみません...
machine:
environment:
SLACK_CHANNEL: "#infrastructure"
SLACK_ICON_EMOJI: ":shuzo:"
test:
override:
- bundle exec piculet --dry-run --apply -f oregon/Groupfile --region us-west-2 --no-color 2>&1 | tee -a output; sh -c "exit ${PIPESTATUS[0]}"
- bundle exec piculet --dry-run --apply -f tokyo/Groupfile --region ap-northeast-1 --no-color 2>&1 | tee -a output; sh -c "exit ${PIPESTATUS[0]}"
- curl -X POST --data-urlencode "payload={\"channel\":\"${SLACK_CHANNEL}\",\"username\":\"piculet\",\"text\":\"$(cat output | sed -e "s/\"/\'/g")\",\"icon_emoji\":\"${SLACK_ICON_EMOJI}\"}" ${SLACK_WEBHOOK_URL}
deployment:
production:
branch: master
commands:
- echo "====== [ EXECUTE ] ======" > executed
- bundle exec piculet --apply -f oregon/Groupfile --region us-west-2 --no-color 2>&1 | tee -a executed; sh -c "exit ${PIPESTATUS[0]}"
- bundle exec piculet --apply -f tokyo/Groupfile --region ap-northeast-1 --no-color 2>&1 | tee -a executed; sh -c "exit ${PIPESTATUS[0]}"
- echo "====== [ COMPLETE ] ======" > executed
- curl -X POST --data-urlencode "payload={\"channel\":\"${SLACK_CHANNEL}\",\"username\":\"piculet\",\"text\":\"$(cat executed | sed -e "s/\"/\'/g")\",\"icon_emoji\":\"${SLACK_ICON_EMOJI}\"}" ${SLACK_WEBHOOK_URL}
RoadworkerやRadiosondeのcircle.ymlも大体似たような感じです。
実運用に当たって
インフラエンジニアが少ないこともあり、「可能ならpull req送ってきてください」という風な運用をしています。
CircleCIで変更適用できるようになったタイミングで、「手動書き換え禁止でー」という通達を出してきました。
Roadworker
Route53の場合は、dns_name
使うかCNAMEにするかグローバルIPのAレコードにするかで悩ましい問題だと思いますが、これまでELB・S3をdns_nameで運用してきたため、「ここコピペして編集してください、ELBのアドレスはここに書いてます」と伝えると、大体問題なくpull reqを送ってきて頂いてます。
HealthCheck入れてDNS Failoverさせるような場合はインフラ側で設定しています。
Roadworkerは、オンプレデータセンターの会社でも使われているとおり、あらゆるサービスで恩恵を受ける便利なツールだと思います。
Piculet
Piculetの最大の恩恵は、コメントを入れられるようになったことだと感じています。
これまで時間をかけて調べていたグローバルIPに対して、IP記述行の真後ろにコメントを付与することができるようになり、このIPが何かであるかが一発で見分けられるようになりました。
(まぁ、それに至るまでお刺身たんぽぽ作業が必要でしたが・・・。)
ただ、Roadworkerと比べて若干敷居が高く感じられました。
軽微な修正であればpull req送って来てもらえてますが、セキュリティグループ名の変更になるとセキュリティグループ削除→作成になり、アタッチされてるインスタンスがあるとエラー吐くから注意してね、というところまでは理解してもらうのが難しい感じがしました。
グローバルIPの記載が多かったので、かなり助かりました。
Radiosonde
サービスごとに分けておくことで、テンプレートファイルとして扱うことができ、新規サービス導入時にファイルコピペ→必要なところの編集だけで済むようになりました。
そもそも非インフラにはあまり触られないのですが、かなりの恩恵を受けています。
最後に
まだまだ改善の余地はありそうなので、これからも手探りで修正していこうと思っています。
また、これほどまでに便利なツールを提供してくださっている winebarrel さんに心から御礼申し上げます。
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