LoginSignup
988
505

More than 5 years have passed since last update.

Impostor Syndrome(詐欺師症候群)とQiitaについて

Last updated at Posted at 2018-03-09

dev.to を見ていたら、 #impostorsyndrome というタグがあり、 #shecoded でもけっこうみんな Impostor Syndrome に苦しんでいたという記述がありました。

調べてみたら、 Impostor Syndrome (詐欺師症候群) に陥っている方は多いんじゃないかと思い、というか自分がまさに当てはまった気がしたので、エンジニアの視点でまとめてみます。

Impostor Syndrome とは

wikipedia によると

インポスター症候群またはインポスター・シンドローム(英: Impostor syndrome) は、自分の達成を内面的に肯定できず、自分は詐欺師であると感じる傾向であり、一般的には、社会的に成功した人たちの中に多く見られる。
能力の高い人々は、自分が偽物であると人から思われたくないがために、熱心に働く傾向がある。その勤勉さの結果、人から賞賛を受けたり、成功につながるのだが、それがますます自分に対する偽物意識を高め、人から目立つことを恐れる。彼らは通常の人の2倍から3倍量働き、準備をし過ぎたり、詳細に至るまで考え詰めたりするので、燃え尽き症候群や睡眠不足に陥る。

これ、すごく分かる。
いや、自分が成功しているとか能力が高いとは全く思わないんですが。(この時点で Impostor Syndrome?)

興味深いのが、 Impostor Syndrome は「謙遜」が文化の日本ではなく、アメリカから始まった研究ということです。まあアメリカは心理学が盛んですし、多様性を重んじる社会なので、「私が成功したのは、マイノリティで優遇されているからだ」と感じる人が多いのかもしれません。

エンジニアでは

エンジニアであれば、コードを書くことが好き、かつ最新の技術を追い求めている人が多いと思います。
そのため、業務時間外や土日に最新技術を試してみたり、チュートリアルを追ったりするでしょう。

コードを書いている時は楽しいのですが、ふと終わってみると

  • このチュートリアルで何が理解できたんだろう?
  • 表面的なことをなぞっただけだ
  • 自分よりもっと詳しい人がいるはずだ
  • 実際、この <フレームワーク/言語/ライブラリ> のソースコード読んだわけでもないし、深く理解できていない

という感覚が芽生えるのではないでしょうか。

かつ、仕事で <フレームワーク/言語/ライブラリ> を使って、はまりどころも分かり、ドキュメントも完読し、 GitHub/StackOverflow でのIssueも漁り、あげくにはQiitaに紹介記事を書いたとしても

  • いや、ただフレームワークの恩恵を受けているだけだ
  • ソースコードにコミットしたわけでもないし、自分がこれを語るなど100年早い

という感覚が芽生えるのではないでしょうか。

自分はそうです。これこそが Impostor Syndrome だと思います。

つまり、いつまで経っても自分のスキルや経験に自信が持てないのです。プロジェクトがうまくいっても、OSSにコミットしても、「たまたま運が良かった」「もっと良いやり方はあったけど、期限に間に合ったから良かった」と過小評価するのです。

Qiitaでも

よくQiitaで、下記のような書き出しを見ます。

  • 自分用メモ。
  • 何番煎じか分かりませんが、・・・
  • もっと良い方法があるかとは思うが、・・・
  • 自分はこれについてそこまで詳しくないのですが、・・・

この書き出しの記事を書いたことがある時点で、 Impostor Syndrome である可能性が高いです。

自分より詳しい人がいるはずなのに、自分が記事を書いている。そのことに謎の罪悪感を感じ、このような書き出しになってしまうのではないかと思います。

しかし、忘れてはいけないのが、その記事(または自分用メモ)で、助かっている人がいるはずだということです。
記事を見たということは、記事が役に立っている可能性が高いです。直接の問題解決ではなくても、それがヒントになって問題が解決しているかもしれません。

自信を持つべきです。

本質

Impostor Syndrome の本質は、「他人に劣っていることへの恐れ」だと思います。

自分が自信を持って発信すると、それが覆された時、他人に劣っていることを自覚してしまいます。ですが、「これについてそんなに自信は無いんだ」というスタンスでいれば、もし覆されたとしても「まあ、そうだよね、俺もそう思ってた」という弁解ができます。

これがブログやノンバーバルなコミュニケーションであれば問題ないですが、対面で話している時、相手がこうだったらどうでしょうか。
普通の対応としては「いや、そんなことないよ、君はかなり詳しい方だよ」と励ますのではないでしょうか。

でも、正直ちょっと疲れますよね。無意識のうちに相手を疲れさせていたような気がしています。

また自分としても、「もっと頑張らないと」という脅迫観念に襲われ、余計なプレッシャーを感じやすくなります。余計なプレッシャーは、生産性・創造性を下げます。

解決策

これは根が深い問題なので、一朝一夕で解決するのは難しいです。

まずは、ポジティブな言葉で表現することから始めましょう。「分かんないけど」「あんまり詳しくはないんだけど」「多分これじゃないかと思うんだけど」という言葉を禁句にしましょう。

ノンバーバルな方が、推敲できる分、やりやすいので、まずはそこから始めましょう。

Appendix

  • もうちょい具体的な解決策を書きたかった。
  • 酔った勢いで内面的なことを書いたので、冷静になってこの記事削除するかも。

参考

988
505
29

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
988
505