UbuntuのUnityとMirが突然の死を迎えてから20日余りが経ちましたね。実際Mirのほうは誰から見てもポストXのデファクトとなりつつあるWaylandに対して優位性がなかったので、死んだも同然なのですが、Unity8のほうは「コミュニティで開発を継続していこう!」という団体がいくつか出来ました。
それらは統合され、今はyunit.ioというコミュニティが最も大きなものとなりつつあります。
yunit.ioとは?
Unity8の開発継続/完成を目指す開発コミュニティ。有志によって構成される。もともとunity8.orgという名前だったが、投票でyunitに決定。UBPortsとも強く連携していくらしい。
UBPortsとは?
こちらはUnityが死ぬ前からあったコミュニティで、Ubuntu Touchを他のデバイスにも移植していこうというプロジェクト。
今後について(2017/4/25時点)
Waylandへの移行
次世代のディスプレイサーバーとして、UbuntuではMirを開発していましたが、現在それはWaylandに追いつかれWaylandに対する優位性は殆どありません。
なのでこれを機にUnityをWaylandベースに書き換えたほうが良いんじゃないかというのがどちらのコミュニティでもまず持ち上がった話題でした。
yunitのほうはWaylandへの書き換えでとりあえず一致したようですが、UBPortsはちょっとまだ決まりきっていない様子です。
モバイルについて
とりあえず別々に開発は進みそうです。
前述の通りUBPortsはモバイル(Ubuntu Touch)のほうを専門にしていたという経緯で、UBPortsのデベロッパーは主にmobileを担当するのではという感じですね。
リポジトリ自体別にするか、ブランチで区別するかはまだ議論中みたいですが(UBPortsとyunitそれぞれのcore developerで連絡を密にとっているようなので、そのうち突然に発表があると思います)。
お互いに強く連携していきたいみたいなことは言ってます。
デザインについて
こちらも議論中ですが、言うまでもなくUnity8で現在コードに起こされている部分というのは未完成であり、もともとのデザイン(UI/UX含めて)の計画をCanonical側にリリースしてもらおうという話はあります。
「そんなの全部マーク(Canonical COO)の気まぐれだよ!」という意見もありますが。
とにかく長期的に見て、デザインチームも必要だよね、という話になっています。
その他
最近は議論の場がメーリングリストよりGitHub issueのほうが多くなっていますね→https://github.com/yunit-io/yunit/issues
こちらでほかにもいくつか持ち上がっているので見てみてください。
また現在yunitではロゴコンテストを実施中のようです。Yunit Logo Submissions | Flickr
腕に自信のある方はどうでしょうか。
所感
ここまで書いておいて申し訳ないのですが、どれも決まりきっていないことばかりでまだまだという感じですね。
ただ、まだまだ小さいコミュニティのようですので、今から覗いておくと楽しそうです。
yunit
Mailing List: https://yunit.io/cgi-bin/mailman/listinfo/dev
GitHub: https://github.com/yunit-io
UBPorts
Forum: https://forums.ubports.com/
GitHub: https://github.com/ubports