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何故僕たちはポエムを書くのか

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この記事は「ポエム Advent Calendar 2016」の 1 日目の記事です。
初日ということもあるので、ポエムとは一体何か、何故ポエムが必要なのかといった内容のポエムを書こうかと思います。

ポエムとは一体何か

ポエムとは日本語で言うと「詩」ですが、ソフトウェア開発の分野ではより狭義に「表現の厳密性や定性・定量データを必ずしも重視せず、個人の思いや価値観をその人自身が適していると思った表現でそのまま文章化したもの」といった意味合いで使われます。

僕の観測範囲内でも多くの人がポエムを書いたり、それを通してチームビルディングや開発プロセスのマネジメントをしています。「ポエム駆動開発」などという言葉もあったり、このポエム Advent Calendar もあったりして、ある程度広く浸透しているように思えます。

その性質から明らかですが、ポエムは当然仕様書でも作業依頼書でもありません。そもそもドキュメントと呼ばれる代物ですらありません。普通に考えればチラシの裏にでも書いておけよと言われてもおかしくないようなものです。

何故そのようなものが多くのチームで受け入れられ、開発チームやプロセスの改善に用いられているのでしょうか。

人は正しさによって動くのではなく納得によって動く

「人は正しさによって動くのではなく納得によって動く」

これは何かのマネジメント本の受け売りですが、何故ポエムが必要なのか、何故僕がポエムを書き続けるのかと問われれば、僕はこの一言に尽きると思っています。

ソフトウェア開発の現場では要件を正しく伝えるためのドキュメントも必要ですし、それをもとにした仕様書や設計書ももちろん必要です。

しかし、それと同じかそれ以上に

  • どうしてその技術を選定したのか
  • その要件は誰のどういった想いに由来するのか
  • チームのメンバーはそのプロジェクトに何を求めているのか

といったことを各メンバーがちゃんと知る、あるいは伝えることも重要です。

こういったことを共有するために必要なのは正確性ではなく、個人の経験からくる温度感や熱意などであり、そういった場面でこそポエムが有効に働くのです。

多様性と統一性をチームに共存させる

チームには多様性と統一性の両方が必要であると僕は考えています。

チームメンバーに「違い」が生じることはそれ自体は決して悪いことではありません。得意不得意、好き嫌い、スタイルや流儀、そういったことが異なる様々なメンバーがいるからこそ生まれるものもあるのであり、すべてのメンバーに共通の価値観やスタイルを強いることがマイナスに働くこともあります。

しかしその一方で、そのチームやプロジェクトの根幹をなす基本的な価値認識がずれていたり、大前提とするスキルや意識に対する認識が異なっていてチームのパフォーマンスは決して向上しません。

よいチームとは、目指している方向性や大前提の知識やスキルや意識といった部分には統一性があり、局所的な専門スキルやその領域に対する嗜好性に対しては多様である、そういった人たちの集団なのだと考えています。

そういった各々の「違い」とその結果生じる「多様性」を認識したり、逆に大前提となる方向性や理想のチーム像を広く伝え「統一性」を形成していくためにも、それぞれの想い、熱意を表現するということは重要であり、こういった点でもポエムという形での情報発信は大変有効に機能するのです。

さあ、みんなポエムを書こう

1 日目の今日は、そもそもポエムとは何か、何故書くのか、何が嬉しいのかというをお伝えするためのポエムをお届けましました。
みなさんも積極的にポエムを書いて多くの人に熱意を伝え、よりよいチームやコミュニティの実現を目指していきましょう。

翌日はいつも僕にマサカリを投げてくる @nobkz さんです。さすがにポエムでマサカリを被弾することはないと思いますが油断は禁物ですね!

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