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CEDEC+KYUSHU2016感想&Robo Recall体験記

Last updated at Posted at 2016-10-24

CEDEC+KYUSHU2016に参加しました。
CEDECの規約により全文書き起こしはNGのため、感想を書いていきたいと思います。
また、日本初展示のRobo Recallも運よく体験できたため、感想を書いていきたいと思います

開幕講演「新しいものをつくろう ~新規IPをつくる意義~」

株式会社レベルファイブ/日野 晃博

日野さんによる、なぜ新規IPを作るのかという講演内容でした。
IPの魅力は【子供の時に「面白い」と体験したものが、大人になって復活すれば面白いと思えること】など、一度ヒットコンテンツのIPを作ればその後のビジネスでも復活可能な「種火」であることだそうです。

これはクルーズが開発に携わった「デジモンリンクス」で同様の現象を見たため、日野さんの講演内容は納得です。
レベルファイブがなぜIPモノを作り続けているのかがわかる、非常に分かりやすい内容でした。

基調講演「GTA ドラクエ Destiny から教わったこと」

株式会社スクウェア・エニックス/田畑 端

GTA、ドラクエ、Destinyを研究し、作成中であるFF15にどういかしたか、という講演内容でした。
スクエニが「他社のヒットゲームをどういう風に考え、分析、研究しているのか」がわかりやすかったです。
なぜヒットしたのか、視点を変えながらキーワードを掘り下げ、ある程度納得できた理由が判明したら、FF15の販売戦略に組み込んでいく。
それを繰り返して、「FF15」という商品にユーザーを期待させる戦略を行っていることがよくわかりました。

間に挟んだ「レベルファイブに行った時、何がしたい」というスライドに「妖怪ウォッチをやりたい、以上」と説明したのが、シンプルながら面白かったです。

10人で100人のパフォーマンスを出すプログラム開発体制

株式会社レベルファイブ/赤坂 泰洋、森 雄二

こちらは公開NGなので、シンプルに感想を。

「レベルファイブはスゲェな」

公開NG納得の内容でした。逆によくそこまで言ったなと思いました。
赤坂さんと森さんには感謝しかありません。
内容が知りたい方は個人的にお会いした時にお話します。

(メディアの人がこの講演の記事を書いてくれることを密かに期待してますw)

アニメ・ゲームにおける超演出対談

株式会社ぴえろ/伊達 勇登、株式会社サイバーコネクトツー/松山 洋

アニメ「ナルト」シリーズの伊達監督と松山社長の対談でした。
伊達監督の経歴説明から、事前に集められていた参加者の質問に答えるという内容です。

普段聞けないような内容だったので面白かったのですが、「ゲームとアニメにおける演出」という対談という点においては得るものが「一作目のナルトゲームの演出があまりにも的外れだったため、演出をちゃんとしろ」という説教をされたというところだけだったため、監督、もしくはナルトのファン以外であれば正直期待はずれの内容でした。

「進撃の巨人展」360°体感シアター“哮”における Oculus Rift を利用したVRコンテンツのメイキング

株式会社ドットバイドット/富永 勇亮、さくーしゃ、谷口 恭介

Unityソリューションカンファレンス2015で発表された「進撃の巨人展」360° 体感シアター “哮” VRコンテンツのメイキングとほぼ同一の内容だったため、感想は割愛します。
今だとちょっと情報が古いなと正直思いました。


13年12月 企画開始
14年8月 3Dデータの製作開始
14年9月 CM流れる

3DSMax、Unity 4.5.1で作成

・アニメ資料をもとにキャラクターの形状を作成
・気持ち悪さの追求と距離によるテッセレーション処理
・背景
・表現VSスペック
・軽さを追求する


内容を軽くまとめると、大体こんな感じだったと思います。

“エンタメ新次元”の先陣へ! 本音で語る「VR」コンテンツ最前線

株式会社バンダイナムコエンターテインメント/原田 勝弘、玉置 絢、株式会社カヤック/柳澤 大輔、株式会社サイバーコネクトツー/松山 洋

講演の中では一番面白かったです。
ちょくちょく、原田さんによる「VRでブライアンを見るコンテンツ」という押しが面白かったです。

VRに適したコンテンツジャンルとは?

バンナム原田さんはジャンルの一つとして、サマーレッスンをあげました。
コア体験は「キャラクターが目の前にいて、近い」その体験を最速で提供することを目指したそうです。
最初はブライアンが目の前にいるコンテンツを作ろうとして、「無いな」と判断して今の形になったそうです。

考え方の大事な点として、ハードの特徴によってゲームが何が出来るのか【着眼】するということをあげました。
確かに、キャラクターをそばにいると感じられるほど間近で見られるのはVRならではだと思いますし、それをPSVRで最初に出した戦略は素晴らしいと思います。

他には映像と体の動きを連動することで没入間を高めた「アーガイルシフト」をあげていました。
また、ホラーとVRの相性の良さについて、hmdとヘッドホンを付けることで視覚と聴覚がふさがるので、自然に不安になるという点をあげていました。

逆に向いていないジャンルとして、酔いやすいジャンル、VRに必要するがないゲーム、長時間プレイを前提にしたゲーム、手元を見ないとプレイできないゲームをあげていました。

カヤックさんはさまざまなフラッシュアイデアを上げていました

・バーチャル断崖絶壁トレーニング
・VRホームステイ
・バーチャル着ぐるみ歯医者さん
・VRアバター婚活
・VRペット
・VR祭り
・VR罰ゲーム

また、クラスターさんも紹介していました

VRコンテンツ制作のコツと課題

原田さんは初めてVRコンテンツを数人で作成した時、「VRはカメラを全てプレイヤーに奪われている」という所に表示に驚いたそうです。
大げさだけど、プレイヤーに完全にカメラを明け渡したことが衝撃であり、今までの実装がまるで役に立たないことを実感したそうです。

映像は「動く絵を作る」、VRは「動く空間を作る」という違いに早く気づけたのがよかったと語っていました。

また、VRならではのユーザーインターフェースの作成に苦労したそうです。
UIコンポーネントが増えれば増えるほど没入間が下がるので、どうやって没入間を下げないUIを作るか、非常に悩んだと語っていました。

伝えたい情報量 対 ユーザービリティ 対 実在感

サマーレッスンのUIパターンとして3通りあげました
1.キャラクターのZ軸より後ろにきわめてシンプルなUI(選択肢)を表示
2.自分のセリフはあえて表示して選ばせる。
これにより、「自分のセリフ」としてもらうことで没入間を壊さないようにした
3.VRならではのUIを作成した
リザルトでハンコを押す、VR上の電話でチュートリアルを説明する

またHMDを被った時にあえてエアコンなどの環境音をでかくすることで、その世界に入ったということを認識させるとのことです。

また、VRの開発環境もあげていました。
バグの指摘はVRのHMDを被った人しか分からなかったため、あえて画面にコントローラーを表示してその位置を叩くことで指摘がしやすくなったとあげました

カヤックさんはVR面接 坂本龍馬と面接、VR寿司などを上げ、VRでしか出来ない体験、寿司をあえてVR上で体験させるなど、現実であることを先入観なく試している印象をうけました。

マネタイズの可能性

そもそも難しいので、体験に価値を置くを重点にしているそうです。
ソーシャルゲームのような高度な課金システムより、分かりやすいコンテンツ対価を優先しないといけない
またHMDを着けさせるまでも苦労したそうです。
とある施設のアトラクションの対価と考えれば安いけど、逆にそこまで説明しないとわからない。

初期は社内のプロモーションですら大変で、そもそも映像では伝わらないそうです。
社内の著名人に積極的に体験させたところ、一気に体験希望者が増えたそうです。

マネタイズに関しては、各社ともまだ様子見なところが強いとのことです。

今後の展開

今後は空間を使った産業へ置換するのが、最もてっとり早いとのこと。
面白そうだからやる、お金になるからやるという人は今の所いない

Robo Recall

Robo Recallとは

robo recall.png

Epic Gamesが開発したOculus Rift向けFPSゲームです。
日本ではCECED+KYUSHU2016が初展示となります。

Robo Recallの公式サイトはこちら
Robo Recall Oculus touch trailer

CvWVqxCVUAAhIoo.jpg

かっこいいですね~。

待ち時間の様子

私が会場に来た時の体験プレイ中の様子です。

CvWRqCHUAAAM7ly.jpg

待っている間、期待もあって非常にワクワクしてました。
操作説明の画像です。

CvWVqxHUEAAcGRG.jpg

Bullet Trainとの違い

待っている間に気づいたBullet Trainとの違いを呟きました

Bullet Trainで開発した機能をうまく組み合わせている印象でした。
1時間強待っていたので、順番が待ちきれませんでした。

実際に体験後、BulletTrainに無かった機能として、

・ワープでの自由移動方式に変更。BulletTrainは固定位置にワープだったが、Robo Recallはほぼ好きな位置にワープして移動できる
・ワープする時に、アナログスティックでワープ後の体の向きを指定できる
・パンチで攻撃できる
・銃で敵を殴れる
・銃で向かってくる弾を裁くことが出来る
・弾はプレイヤーから近くなると自動的にスローモーションになる。BulletTrainよりもスローな気がする。
・向かってくるロボット(敵)をつかむことが出来る。手足顔を引きちぎって無力化したり、投げて敵を当てる攻撃に使えたり、敵の攻撃を防ぐ盾に使える
・ハンドガンは上のモモの当たりにホルスターがあるので、Tochで掴んで取り出す。無制限。
・ショットガンは背中にホルスターあるので、Tochを背面に持っていって掴んで取り出す。無制限。背中にしょった日本刀を取り出すような感覚
・ダメージ演出がある
・巨大なロボットに乗れる。乗ると攻撃が敵を掴むのとレーザービームに変わる

がありました。他はBulletTrainで出来ることと同じです。
(弾を掴む、銃を投げて攻撃、弾のリロードは武器を捨ててから再度武器を掴む、など)

体験後の感想

最高に面白かったです。
UE4で作られているので、グラフィックは非常にキレイなのはもちろんのこと、近接攻撃が出来るようになったのでプレイヤーが本能的に出来ると思ったことはほぼ出来ると思います。
敵を掴む時は弾と同じ、結構ゆるいアタリ判定だったのでダイソンのような吸引力を味わうことが出来ます。
特に敵を引きちぎるのが、爽快感があります。
また掴めるものは白い○見たいなのが表示されるので、BulletTrainと比べてUIも分かりやすくなったなという印象を受けました。

BulletTrainの面白いところをさらに伸ばした進化版といえます。

残念な点

最高に面白かったのですが、残念な点も2つありました。


ワープ移動の際、「体の方向をアナログスティックで指定する」、というのが地味に厄介でした。
というのも、「ワープ時、誤動作でアナログスティックで矢印を動かしてしまった場合、ワープ後に自分が想像した向きと違い、敵の位置が分からずに混乱してしまう」というのが私も含め、他の体験者の方も多かったです。

慣れればどうということは無いのでしょうが、この点で操作が難しいと思ってしまったのも事実なので、BulletTrainの固定ワープでもよかったなと思いました。
あと、背中にあるショットガンが想像以上に掴みにくいというのがあります。
これは完全に個人差だと思いますが、思ったようにショットガンが取れずにイライラしました。

この点はリリース時にはある程度改善されていることを期待しています。

まとめ

とにかく最高でした。デモで15分かかるのですが、体験している最中では時間が短く感じる素晴らしいVRコンテンツの一つと他の人におススメできます。

これからどしどしRobo Recallの体験が出来ると思うので、皆さんも是非体験してください!

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