概要
WWDC 2016の Introducing Expanded Subscriptions in iTunes Connect のまとめ。
新しくなる課金の仕組みについての話。技術的な実装の話ではなく、定期購読の仕様変更について。
※記事内の図は Introducing Expanded Subscriptions in iTunes Connect から引用。
動画
Introducing Expanded Subscriptions in iTunes Connect
動画ファイルをダウンロードしたり、プレゼンのPDFもダウンロードできる。
セッションの内容
In-App Purchaseとは何か
タイプ | 例 |
---|---|
Consumable (消耗型) | LINEのコイン、 AngryBirdなどゲームの消耗型アイテム |
Non-consumable (非消耗型) | クロッシーロードのアバター |
Non-renewable subscriptions (非自動更新購読) | 非ゲームアプリの機能解放などのプレミアムサービス Quizletのプレミアムサービス1年14.99ドル |
Auto-renewalbe subscriptions (自動更新購読) | 雑誌やテレビ局アプリの定期購読。HBO Nowの動画サービス1月14.99ドル |
Free subscriptions (無料定期購読) | Newsstand向け |
Free subscriptions
2016年秋から非推奨になる。
すでに使っている人は継続して販売できるが、新しくFree subscriptionは使えない。
Auto-renewable subscriptions
収益
開発者の収入が売上の70%→85%に変更。ただし、アプリリリース後1年以降。
すでに1年以上自動継続課金を続けているアプリであれば、今週から売上の85%受け取れる。
カテゴリー
現在、Auto-renewable Subscriptionで提供できるの商品は、雑誌やビデオなど定期的にコンテンツが更新されるようなサービスに限定されている。
2016年秋から、このようなカテゴリー制限はなくなる。
定期購読管理
AppStoreアプリの管理ページで表示されるいくつかの内容をiTunes Connectでカスタマイズできる。
- アプリアイコン (App Icon)
- アプリ名 (App Name)
- 定期購読グループ名 (Subscription Group Name)
- 商品名 (In-App Purchase Name)
- 購読期間 (Duration)
定期購読グループ
現在 (例)
レベル | 期間 |
---|---|
定期購読 | 1週間 / 1ヶ月 / 1年 |
2016年秋〜 (例)
レベル | 期間 |
---|---|
プラチナ | 1週間 / 1ヶ月 |
ゴールド | 1週間 / 1ヶ月 |
シルバー | 1週間 / 1ヶ月 |
開発者は上記のように定期購読グループに複数の商品を内包することができる。
ユーザーは一度定期購読した商品について同じ定期購読グループ内であれば、自由に変更することができる。
Territory Pricing
現在
すべての国に対して、同じTierしか選択できない。
2016年秋〜
カスタマーリテンション
現在
Appleから値上げを通知するメールが送信される。
ユーザーはAppStoreに行き、自分で定期購読を続ける操作をしなくてはいけない。
2016年秋〜
値上げの通知はメールだけでなく、AppStoreアプリへのPUSH通知で連絡することができる。
既に購入しているユーザーに対しても値上げするかどうかは選択できる。
240円に値上げするが、アーリーアダプターには120円のまま提供することができる。
(珍しくスライドに日本が取り上げられている)
まとめ
2016年秋から
- Free subscriptionsが非推奨になる。
- Auto-renewable subscriptionsの収益が、アプリリリース1年後から70→85%になる。
- すでにリリース後1年の開発者には今週から。
- Auto-renewable subscription を販売できるカテゴリの制限がなくなる
- 国ごとに自由な価格設定ができる。
- 値上げの方法が柔軟になる。
より詳しい情報はセッションの動画を見てみてください。新しくなるiTunes Connectのデモも見れます。