拡張メソッドを使って自力で、Map を実装する

実は次のポストのコンセプトを理解するための、ヤクの毛刈りなのですが、拡張メソッドについて調べてみました。
拡張メソッドは、既存のメソッドや、インターフェイスに対して、後付けでメソッドを生やせる仕組みです。 Ruby とかだと、普通にクラスを書けばそうなりますが、静的言語ではどうなるでしょう？

例えば次のようなクラスがあります。

    public class Employee
    {
        public string Name { get; set; }

        public Employee (string name)
        {
            this.Name = name;
        }
    }

拡張メソッドをつかって、メソッドを追加するように見せる

こいつに対して拡張メソッドを使って、メソッドを追加してみましょう。本体には手を入れずにです。呼び捨ては失礼なので「様」づけするメソッドを追加します。

    static class EmployeeExtensions
    {
        public static string GetNameWithRespect(this Employee self)
        {
            return self.Name + "様";
        }
    }

ここで、のポイントは、static のクラスに、static のメソッドを書いて、(this 型 変数名) の定義をしてあげるだけになります。実際これを呼び出すためのメソッドはこんな感じ

    class Program
    {
        static void Main(string[] args)
        {
            var emp = new Employee("三太夫");
            Console.WriteLine(emp.Name);
            Console.WriteLine(emp.GetNameWithRespect());
            Console.ReadLine();
        }
     }

実行結果は、

三太夫
三太夫様

　完璧！想定通り。しかし、だまされてはいけません、これは、あくまで、static メソッドが、インスタンスメソッドのように見せかけているだけなので、private にはアクセスできませんし、Mock とかするときに、拡張メソッドだったらMockできません。（Mock の回でお話ししました）　
　だから、普通は自分がメンテしているクラスだったら、ちゃんとクラスにインスタンスメソッドを書くべきだと思います。じゃあ、どんな時に良いかというと、インターフェイスに対しても同じようにかけるということらしいです。いつも超絶お世話になっているブログによると、

var input = new[] { 8, 9, 10, 11, 12, 13 };
var output =
    Extensions.Select(
        Extensions.Where(
            input,
            x => x > 10),
        x => x * x);

と、普通に呼び出したら、こうなるところを、こう書けるのがメリットとあります。

var input = new[] { 8, 9, 10, 11, 12, 13 };

var output = input
    .Where(x => x > 10)
    .Select(x => x * x);

これはカッケー。もしかすると、これ使うと、自分で Map や flatMap 書けるんじゃね？

オレオレ Map を実装する

というわけで、C# にない、Map を実装してみましょう。Ruby で大好きだったやつで、イテレーターに関数適用するメソッドです。ちなみに、C# だと、Linq を使えばできますが、そこはあえて実装してみましょう。

先ほどのメソッドに追加

    static class EmployeeExtensions
    {
        public static string GetNameWithRespect(this Employee self)
        {
            return self.Name + "様";
        }
        public static IEnumerable<X> Map<T, X>(this IEnumerable<T> e, Func<T,X> f)
        {
            List<X> x = new List<X>();
            foreach(var element in e)
            {
                x.Add(f(element));
            }
            return x;
        }

    }

単純に、先ほど学んだ 拡張メソッドに対して、引数に Function を渡すようにしています。もともとの型は、どういう型にかわるかわかりませんので、型を変えています。そして、単純に関数適用して、結果を戻しています。
こんなコードをかいてみました。

            var list = new List<int> { 1, 2, 3, 4 };
            var result = list.Map<int, int>(p => p + 1);
            foreach (var e in result)
            {
                Console.WriteLine(e);
            }
            Console.ReadLine();

で結果は？

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おお！できてる。わしMap 実装しちゃったよ！俺カッケー度が高いテクニックですね。flatMap も同じように実装できるかも！　拡張メソッド理解できるとカッコいいですね！