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【レポート】PyCon 2016 JP に参加した

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はじめに

PyCon 2016 JPに参加してまいりました!
この記事では、Python絶賛修行中の筆者がPyConに潜入(いや、堂々参加)して見聞した内容を公開します。
PyCon2016は9月21日(火)、22日(水)の2日間に渡って開催されました。
私は主に1日目のプログラムに参加しました。

恥ずかしながら、私のスペックを共有します。

  • 勤め先: 六本木のWebサービス企業
  • 目指すキャリア: データサイエンティスト
  • Python使用歴: 10ヶ月
  • Pythonレベル: 1 (5が最高とすると)
  • 過去一番頑張ったPythonのコーディング: TensorFlowでDNNのプログラムを構築した
  • 参加目的: ネットワークづくりと世のレベルを知ること

9:00 入場〜オープニングセレモニー

早稲田大学新大久保キャンパス63号館。
全てにおいてアウェイだった私は、戸惑いながらも入場への一歩を歩み出す。
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※Hunza、モノタロウ、gandi.netをはじめとして、多くのスポンサーに支えられてPyConは成立しています!

受付を済ませると、名札と首にかけるケースをいただく。ジュース・コーヒーと朝食が無料で提供されました。いたれりつくせり。

オープニングセレモニーは大講義室で行われました。
座長の鈴木たかのり氏からの挨拶 (in English)。
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続いて、Jessica McKellar氏からの基調講演がありました。
McKellar氏はサンフランシスコ在住の起業家・ソフトウェアエンジニアであり、北米のPyConでも多大な貢献をしています。
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キャリアのバックグラウンドとして、オープンソース開発に関わってきたMcKellar氏。
ソフトウェア・コンピュータのシステムが人々の生活様式に与える影響と魅力について、強く語っていました。
質問の時間。
そこで、 "What do you think is the most elegant SYSTEM in the world?"と訊ねてみました。
要約すると、
"There are a lot of systems, and it's hard to answer in short time. But, in the first place, we should focus on the functionality and usability to the system, NOT whether it's elegant, or not."
といったような返答が返ってきました。返しの早さとWitの効かせ方はレベルが違いますねw

10:45 Blockchain for pythonistsを聴く

プレゼンター: あべんべん氏 (Twitter: @abenben)
あべんべん氏はシステム開発のキャリアが20年以上です。
Pythonがお気に入りで、金融のシステム開発のエキスパートです。
初級者向けに、ブロックチェーンの概要とPythonの事例について語っていました。

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Essence / Keywords

  • BlockChainはPaypalマフィア@シリコンバレーが発祥
  • 世界に1370企業が採用
  • アンバンドル(エンジニアのノウハウが必要)、リバンドル、エンハンス
  • ガートナーのハイプ・サイクル2016でいきなり流行に!
  • DLT 分散型台帳技術
  • Ethereum (state of the dapps; Microsoft提供)
  • Serpent
  • Hyper Ledger Project
  • R3 CEV
  • pybitcointools
  • この先の「〜Tech」として Civic Tech (公共) + Sustainability が来るのではと予測

13:00 Python初心者向けコード解説講義参加

概要はコチラ→http://www.slideshare.net/tokibito/python-pyconjp2016
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ライブラリのうち、"os.path", "this", "antigravity"に焦点を当て、実際に中身のコードを読み解きました。

14:30 Errbotとともにchatopsをはじめる

Presenter: Guillaume Binet氏
chatopsとは「Chat + DevOps」をあわせたシステムのことで、同氏はErrbotというbotを組み合わせたPythonのプログラムをプレゼンした。

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サイト: http://errbot.io/en/latest/
コア構造:
user plugin -> git_hub
storage plugins -> DB / Cloud
Backends -> slack

16:00 招待講演への参加

プレゼンター: 得居誠也氏
Preferred Networksのリサーチャーである得居氏は深層学習フレームワークChainerの開発をリードしている。

今回のテーマは
「how do we calculate gradient when there is "stochastic unit (a neuron with sampling)" ?」
これはニューラル・ネットワーク中のユニットに、値が確定せず伝播する確率的なユニット (stochastic unit) を組み込むというモデルを実装するというテーマです。現在得居氏が専門的に取り組んでいる分野です。
stochastic unitには、「Gaussian Unit」と「Bernouli Unit」が提案されており、それぞれどのように実装されるかについて公演されました。
実装が可能になると、Various Auto Encoderのような生成モデルへの応用が可能になります。

数理的には、確率分布からユニットの取りうる値の期待値を計算することが目標になります。(それがユニットの代表値となるため)

これまで、「Likelihood-ratio (LR) method」が主流でしたが、加えて「Reparameterization trick」という手法が登場しました。

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写真は、Stochastic UnitをVAEに組み込んだモデルのChainer実装例です。

17:30 Lightning Talk

5 ~ 6人のTalkerが登壇しました。
当初お硬いテーマが発表されるのではと思っていましたが、実際はユーモアに溢れたトークの場でしたw
写真は、一人目の台湾の学生の発表です。カラオケの採点システムをPythonで実装したそうです。本人のカラオケ実演付きでしたw

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# 18:00 エンディングセレモニー、交流会
今年のPyConのテーマが「みんなちがって、みんないい」
Diversityを尊重して開発・交流する重要性を場の全員で共有することが出来ました。

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さいごに

私はPythonのスキルで言えば恥ずかしいくらいにElementaryです。
そのため、このような権威のある場への参加に躊躇していました。
ところが、実際に参加して、多くの視点を持ったプレイヤーの方々と話すことができ、躊躇していたことが杞憂だったと気付かされました。
コードを書くときは一人との戦いに見えますが、コード文法だけでは見えない多様なインプットが交流を通してできることに改めて気付かされたイベントでした。
参加してよかった!

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