本記事はMagento Advent Calendar 2015の13日目の記事になります。
概要
PHP7.0の正式版がついに公開されました。 PHP7.0はPHP5.6に比べて大きくパフォーマンスが向上し、メモリ使用量も大幅に削減されています。現在はPHP5系が主流ですが、PHP7.0は、PHP5系の約2倍のパフォーマンスを誇るHHVMに匹敵する性能があると言われています。今回は、現在注目を集めているこのPHP7.0を比較対象として含め、Magento2をインストールしたサーバーにアクセスした時にどれだけのレスポンスタイムが出せるのか計測していきます。 計測対象は以下の4つです。➊PHP5.5
➋PHP5.6
❸HHVM
❹PHP7.0
測定方法
Magento2のデフォルトページに対して、10000回のリクエストを10クライアントから送った時の平均応答秒数を計測します。サーバーへのリクエストは以下のコマンドを用いて行います。 $ ab -n 10000 -c 10 http://---前提条件
◇サーバー OS : Ubuntu 14.04.3 LTS メモリ : 2GB MySQL : mysql5.6 Nginx : nginx/1.8.0 Magento2正式版◇クライアント
OS : OS X EI Capitan
プロセッサ : 2.8GHz Intel Core i7
メモリ : 8GB
結果
気になる結果は以下のようになりました。やはりHHVMはPHP5系に比べて圧倒的な応答速度を出しています。
しかし、PHP7.0もHHVMに匹敵するほどの速度を出し、PHP5.6に比べて1.3倍ほど応答速度が向上していることが分かります。
今回のテストでは、HHVM・PHP7.0の二つがPHP5系と大きく差をつける結果となりました。デフォルトページでここまで差が開いたので、商品一覧ページ等の重たいページではより大きな差がでると予想されます。
Magento2では、いまだHHVMの方が速いようですが、条件次第ではPHP7.0がHHVMを超えることも可能なようです。PHP5.6から大きく性能を向上させたPHP7.0は、以前PHP5系と高い互換性を維持しています。
ぜひこの機会にPHP7.0への乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか?