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BiBTeXとは

Last updated at Posted at 2017-06-21

BiBTeXについて自分なりにまとめてみたいと思います。

BiBTeXとは

$\LaTeX$における参考文献のデータベースです。
以下の手順を行うだけで、参考文献欄にそれらしい形式で参考文献が出力されるため、参考文献周りの記述がかなり楽になります。

  1. データベースに参考文献を追加する。
  2. 本文中で引用する。
  3. コンパイルする。

この際、引用されなかった参考文献は参考文献欄に出力されないため、とりあえずデータベースに参考文献を入れておく、といった使い方も出来ます。

使い方

前準備

  1. 空のデータベースファイルhoge.bibを作成します。
    ※空のテキストファイルをhoge.bibで保存すれば大丈夫です。
    hogeの部分は自由に変えて大丈夫ですが、ここではhogeにしたとします。
  2. 本文中の参考文献を出力したい位置に以下の記述を追加します。
本文
\bibliography{hoge} %hoge.bibから拡張子を外した名前
\bibliographystyle{junsrt} %参考文献出力スタイル

なお、参考文献出力スタイルには主に以下のスタイルがあります。

欧文用 和文用 特徴
plain jplain 参考文献をアルファベット順で出力する
unsrt junsrt 参考文献を引用された順で出力する

これ以外のスタイルについては文系のマカーにも「使える」LaTeXをご覧ください。
※学術論文の場合には、参考文献出力スタイルが予め指定されている場合が多いため、投稿する学会の決まりに従って指定すると良いでしょう。

参考文献の追加

hoge.bibに参考文献を追加します。

学術論文を追加する場合

学術論文の情報をそれらしい形で出力する方法 - Qiitaをご覧ください。

Webページを参考文献として追加する場合

BibTeX entry from URLを利用すると、BiBTeXの項目を自動的に生成できます。

手で追加する場合

BibTeX - Wikipediaを参考に記述してください。

アドバイス

  • 著者が複数いる場合にはandで繋げます。
  • van Valinのように姓にスペースが入る場合には『姓, 名』で記述します (ex. Robert van Valin -> van Valin, Robert)。
    Robert van Valinと記述した場合、vanがミドルネーム、Valinが姓として扱われてしまいます。
  • Robert York IIIのような場合、York, III, Robertの順番で記述します。
  • 姓は先頭のみ大文字にして記述すると良いです (ex. Suzuki)。
  • デフォルトではBiBTeX内の大文字は全て小文字として出力されてしまうため、文字列を{}で囲って記述すると良いでしょう。
@inproceedings{
  KyTea,
  title={Pointwise prediction for robust, adaptable Japanese morphological analysis},
  author={Neubig, Graham and Nakata, Yosuke and Mori, Shinsuke},
  booktitle={Proceedings of the 49th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics: Human Language Technologies: short papers-Volume 2},
  pages={529--533},
  year={2011},
  organization={Association for Computational Linguistics}
}

引用

例えば、以下の論文を引用したいとします。

hoge.bib
@inproceedings{
  KyTea, %文献参照名
  title={Pointwise prediction for robust, adaptable Japanese morphological analysis},
  author={Neubig, Graham and Nakata, Yosuke and Mori, Shinsuke},
  booktitle={Proceedings of the 49th Annual Meeting of the Association for Computational Linguistics: Human Language Technologies: short papers-Volume 2},
  pages={529--533},
  year={2011},
  organization={Association for Computational Linguistics}
}

このとき、本文中の引用したい位置で以下のように記述します。

本文
%\cite{文献参照名}で引用
Neubigら\cite{KyTea}は...

コンパイル

  1. $\TeX$ファイルを1回コンパイルします。
  2. 以下のコマンドを実行し、データベース中の参考文献を反映させます。
    • 欧文の場合
      bibtex {TeXファイル名}
    • 和文の場合
      pbibtex {TeXファイル名}
  3. $\TeX$ファイルを3回コンパイルします。

参考文献

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