74
54

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

TypeScriptのTSServerとVim plugin

Last updated at Posted at 2015-04-04

TypeScript 1.5.0-alpha

TypeScript 1.5.0-alphaがリリースされましたね!

TypeScriptの1.5では, ES6対応や, Annotation(Decorator)等の言語の対応だけでなく, TSServerというエディタ向けツールが含まれています.
TSServerは, コンパイルやリファクタリングなど、エディタに必要な機能を提供するServerです. 標準入出力を介して, エディタに様々な情報を提供してくれる優れものです.
MicroSoftが提供しているSublime TextのPluginも, このTSServerを使って実装されています.

TSServerの使い方等については, 別途エントリを起こしたので, よければ参考にしてください.

TSServerとVim plugin

とはいえ、僕はVim使い。残念なことに, MicroSoftはVim向けのPluginまでは作ってくれませんでした.
ということで, TSServerを利用したVim plugin tsuquyomiを作りました.

capt_comp.png

tsuquyomiは現状で、下記をサポートしています:

  • 補完(omni-complete)
  • Class, Method, Property等の定義箇所へジャンプ
  • Class, Method, Property等を参照している箇所へのジャンプ
  • コンパイルエラー箇所のQuickfix表示
  • Class名やMethod名の変更(rename)機能
  • Outline表示(要unite-outline)
  • etc...

TL;TR

なお, TypeScriptのVim pluginという意味では, typescript-tools と相当機能が被っていますが, 違いとして下記が挙げられます:

  • typescript-toolsはv0.9.1までしか対応していない(2015.04.06時点のmaster. 対応用のbranchは出来ている模様)
  • typescript-toolsにはrename機能がない
  • typescript-toolsはpythonが必要だが, tsuquyomiは不要

tsuquyomiの使い方

Install

TypeScriptを最新化します:

npm -g install typescript

install後, tsserver コマンドが利用可能になってればOK.

tsuquyomiはShougo/vimproc.vimを利用します. 事前にInstallしておいてください。
(Windows版であれば, kaoriyaのgvimには最初からvimprocがバンドルされています)

Vim のplugin管理にNeoBundleを使っているのであれば, .vimrcに下記を追記して, :NeoBundleInstall を実行すると, vimproc, tsuquyomiの双方がinstallされます.

.vimrc
NeoBundle 'Shougo/vimproc'
NeoBundle 'Quramy/tsuquyomi'

vimprocは下記でruntimeをbuildしてください(https://github.com/Shougo/vimproc.vim#installも参照の事):

cd ~/.vim/bundle/vimproc
make

補完

なんといっても、型がある言語の一番の魅力は補完が行えることですね。
FileTypeがtypescriptであれば、omni補完が有効化されます. <Ctrl-x><Ctrl-o> を補完したい箇所でタイプしてください.

定義箇所へのジャンプ

<Ctrl-]> を任意のSymbol上でタイプすると, そのSymbolが定義されている箇所へジャンプします. 定義が別ファイルの場合, windowをsplitして定義箇所を表示します.
なお、同一バッファでのジャンプ後, さらに<Ctrl-t> をタイプすると, ジャンプ前の位置にカーソルを戻します.

参照箇所の表示

<Ctrl-^> を任意のSymbol上でタイプすると, そのSymbolを参照している箇所の一覧をlocation listで表示します.
(但し, 参照箇所として認識するのは, 現在Vimで開いているバッファに限定されます.)

Quickfix

バッファの保存時, コンパイルエラーとなっている箇所をQuickfixウィンドウに表示します.
Ex commandとして呼び出す場合, :TsuquyomiGeterr を実行してください.

CompilerOptions

TSServerにCompilerOptionsを設定するためには, tsconfig.json を作成してください.

tsconfig.jsonの例
{
  "compilerOptions": {
    "noImplicitAny": true,
    "target": "es5",
    "module": "commonjs"
  }
}

なお、TSServerがtsconfig.jsonを読み込むタイミングは, Vimにて.tsファイルをバッファとして開いたタイミングになります.
現状, ソースである.tsファイルをバッファに読み込み後, tsconfig.jsonを編集してもtsuquyomiの挙動に反映されません.
tsconfig.jsonを更新した際は, 下記のコマンドを実行することで, 変更した設定がTSServerへ反映されます.

:TsuquyomiReloadProject

リファクタリング

SymbolのRename機能を提供します.

名称を変更したいSymbol上にcursorを置いた状態で, :TsuquyomiRename を実行してください.
Symbol名が変更可能な場合, 新名称の入力を求めてきます.

注意として, 他のファイルが当該のSymbolを参照している場合, 対象のファイルもVimからバッファとして開いておく必要があります.

なお, Rename機能はデフォルトではkey mapしていませんが, <Plug><TsuquyomiRenameSymbol> をmapすれば呼び出せるようになります.

例えば, 下記は「,e」をマップする設定例です.

.vimrc
let mapleader = ","
noremap \ ,
augroup typescript_key_mapping
  autocmd FileType typescript nmap <buffer> <Leader>e <Plug>(TsuquyomiRenameSymbol)
augroup END

Outline

unite-outline が利用可能な場合, 下記のコマンドを実行することで, カレントバッファのoutlineを表示できます.

:Unite outline

その他

tsuquyomiには他にも幾つか機能があります. 詳細は, READMEhelp docを見てください.

関連plugin

tsuquyomiと併せて使うと素敵なVimライフが送れるであろうplugin達.

  • typescript-vim : *.tsのソースにSyntaxハイライトが有効化される.
  • vim-js-indent : *.js, *.tsがいい感じにインデントされるplugin.
74
54
8

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
74
54

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?