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そもそもどうしてHTMLに装飾書いたらダメなの?~webの歴史を添えて~

Last updated at Posted at 2017-05-11

2017/5/16 HTMLのなりたちについて修正追記しました!コメント頂きましてありがとうございます!

CSSについてwikipedia先生がおっしゃっていた。

Cascading Style Sheets(CSS、カスケーディング・スタイル・シート、カスケード・スタイル・シート)とは、HTML や XML の要素をどのように修飾(表示)するかを指示する、W3Cによる仕様の一つ。文書の構造と体裁を分離させるという理念を実現する為に提唱されたスタイルシートの、具体的な仕様の一つ。

文書と体裁を分離させようということはわかったけれども、そもそもなぜ分けなければならなくなったのか…。
どうやらHTMLの歴史に関係してるようです。

HTMLの前身?SGMLってなんだ?

1986年、Standard Generalized Markup Language(SGML)と呼ばれる言語がISOから出版されました。
SGMLとは、文書を長期保管するためのマークアップ言語です。

1980年代、文書を長期保管するために電子文書化の取り組みが始まりました。
しかし、当時はワープロソフトのバージョンアップや、ソフト自体の開発が中止されたときにデータが読めなくなってしまうことがありました。
そこでプレーンテキストのみを用いてタグを使うことで、文書をどんな環境でも閲覧できるようにしたのがSGMLでした。

軍艦や軍用機の高度化により溢れかえったマニュアルの保管・管理のためにSGMLが採用されたり、日本でも厚生省への新薬申請のデータ形式としてSGMLを採用していたそうです。

HTMLの生まれた目的

World Wide Web(WWW)のはじまり

ところ変わって、今度はヨーロッパ。webのはじまりの話です。
webの生みの親は、イギリス人のティム・バーナーズ=リー博士。
スイスにCERN(セルン)という素粒子に関する物理学的な研究機関がありました。
ティム博士は当時コンピュータ技術者としてCERNに在籍していました。
そこで、研究情報やデータ閲覧をスムーズに出来ないか?という話が上がり、開発されたのが論文閲覧システム World Wide Webwebの始まりでした。

webの誕生日とリンク機能

1991年8月6日、世界で最初のwebサイトが公開されました。
この時にティム博士が発表し、最も注目されたのがHyper Text(ハイパーテキスト)という仕組み。
今では当たり前になっている、リンク機能。
リンク機能を持つ文書のことをハイパーテキストと呼びました。

ティム博士は、誰でもこれらの文書をwebサイトとして作れるように、SGMLを元にwebページを記述する言語、Hyper Text Markup Language (HTML)を開発しました。

HTMLは文書構造を示すためのもの

HTML研究情報やデータ閲覧をスムーズにするための言語でした。
さらに元を辿ると、SGMLというマニュアル文章を長期保管するための言語が前身となっていました。
HTML3.2で見た目や装飾に関する要素や属性が追加されましたが、そもそもHTMLが生まれた目的は「文書構造を示す」ためのもの。
しかし、せっかく出来るなら見た目もキレイにしてみたいものですよね。
そこで見た目や装飾を定義する手段として生まれたのが、スタイルシートCSS(Cascading Style Sheets)が生まれたというわけでした。

本来のHTMLの目的と違うことが、装飾を推奨されていない理由だったんですね。
CSSが出来る前にHTMLに書いていた時代の名残なのだと思います。
HTML5ではCSSで指定出来る属性はほぼ廃止になっています。

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