ASUS ZenBoox UX31EでUbuntu+Windows10のデュアルブートライフを満喫していたのですが、流石に4GBのメモリでは開発用途としては苦しくなってきたので8GBメモリ+256GB SSDなウルトラブックとしてDell XPS13に買い換えました。
XPS13は13インチでありながらディスプレイの枠を補足することで11インチ相当のサイズで小さく軽くパワフルです。
だがしかし!Ubuntuのデュアルブートインストールには驚くほどに苦労しました。
誰の役に立つのかわかりませんが、Ubuntuを入れたい人のために残します。
お約束ですが真似して文鎮化しても責任は負いませんよ!
自分は失敗してWindowsのファクトリイメージ、回復イメージを吹き飛ばしました!
回復ドライブを作っておくことをおすすめします。
(自分は修復ディスク+リカバリメディアをDVD-ROMで作っておいたのですが、回復パーティションが消えたせいなのか復旧できませんでした)
SATA設定をAHCIにしてWindows10を再インストール
Ubuntuのインストーラーは良く出来ていて、DVD-ROMブートをすると通常であればGUIのインストーラーに従ってさくさくすすめることができるでしょう。だがしかし!XPS13はのっけからUbuntuインストーラーがディスクを認識しないというツライ思いをします。
ここを読むと、
Main problem is that DELL shipped with Windows pre-installed in IDE mode.
Best solution in every aspect is to perform a clean installation of Windows.
:
Boot into BIOS/UEFI of the PC and change the settings to AHCI/SATA mode.
と。
いろいろ躓いたのですが最終的にはこういうことでした。
- BIOS設定ハードディスクの設定をAHCIというのに変更する必要があります
- BIOSの起動はDELLロゴが出る前にF2連打
- 設定項目は**
System Configuration > SATA Operation
**- 初期値は
Raid on
- 初期値は
- AHCIモードにするとプリインストールのイメージは読み込めなくなり、Windows10が起動しなくなります
- 修復ディスクで起動しましょう
-
修復ディスクはXPS13で作りましょう
- 他のPCで作った修復ディスクでは起動できないケースがあります(UEFI対応である必要がある)
-
修復ディスクはXPS13で作りましょう
- 修復ディスクで起動しましょう
- そのためAHCIモードでWindows10を再インストールしなければなりません
- 修復ディスクで起動し、Windowsの初期化を選ぶ(ファクトリーイメージに戻すではダメでした)
※再インストールせずにレジストリをいじってWindowsをAHCI対応する方法が見つかりましたが、うまく行きませんでした。
Win10ではユーザーデータを残した初期化ができるので素直に初期化をするのが吉です。
パーティションを切る
Easeus Partition Masterを使用しました。
Windows10標準のパーティション管理ツールでもいいのですが、Windowsのサイズを120GB以下にすることができなかったのでこのツールを使用しました。
パーティションは大失敗をして全消ししてしまったので、覚えていないのですが、初期はたしか、
- EFIシステムパーティション(ESP)
- MSRパーティション
- Windows10
- リカバリ領域
となっていたと思います。
3を8GB以上削ってUbuntuのための領域を開けましょう。自分はUbuntuメインなので140GBくらい削りました。
PartitionMasterのGUIでドラッグしてパーティションサイズを変え、再起動すると適用されます。
Ubuntu Live DVDで起動してUbuntuインストール
UbuntuのサイトからISOイメージをダウンロードしてDVDに焼きます。(USBメモリに焼くのもあり)
DVDを入れて再起動しBIOS画面で、**General>Boot Sequence
**を選び、DVDのブート設定を最上位に上げます。(タッチパット使えますが、ほんとに左下をクリックしないとクリック判定が辛いです)
そして、ApplyしてExitするとUbuntu Installerが起動します。
Ubuntuインストーラーでは簡易にWindowsを残してインストールできそうなメニューがありますが「その他」で自前でインストール先パーティションを指定してインストールします。
(自分の場合は何度かUbuntuインストールを繰り返していたので簡易モードでうまく行かなかったのかも)
- ブートローダーのインストール先は
nvme0n1
(要するに内蔵のSSD) - 先ほど空けたパーティションを選択してext4でフォーマット、
/(ルート)
に割り当てる
本当はUbuntu14.04LTSで最初はやったのですが、インストールできるもシャットダウンできない(最終的に電源ボタン長押しで強制OFFしないとだめ)という目にあったので15.10をチョイスしました。来月くらいに出る16.04LTSが出たらアップグレードするつもりです。
BIOS Boot SequenceでUbuntuのBoot Optionを作る
ようやくインストールできるも、Windows10がソッコー立ち上がってGRUB2が出てきません。
(そんなことで悩んでいる人が見られなかったのですが・・・)
ここでUEFIについて無知な自分はまたも悩みました。
旧来のPCではHDDの先頭のマスターブートレコードからの起動だったのですが、最近のPCはUEFIという仕組みなのです。
先ほどのパーティションのセクションで、
- EFIシステムパーティション(ESP)
としれっと書きましたが、この中に/EFI/ubuntu/shimx64.efi
というファイルが作られています。(Ubuntuインストーラーが作った)
これをBIOSの**General>Boot Sequence
**の項目で自前で設定する必要がありました。
-
Boot List Option
のAdd Boot Option
ボタンを押す - ブート設定として以下を設定
- 名前はお好みで(自分は Ubuntuとした)
- パーティションは自動で選ばれているはず
- efiファイルは上記のものを選ぶ
- Boot Sequenceの順位で今作ったBoot設定を一番上に上げる
- Apply & Exit
これでようやくGRUB2が起動したのでした。
Wifiに繋がらない
ようやくUbuntu15.10が起動したのですがWifiにつながりません。OS標準のドライバでは組み込みのWIFIアダプタが使えないのです。
故にアップデートも必要なドライバも入れられない・・・
これ読んでなければ死んでました。
http://askubuntu.com/questions/709794/dell-xps-13-9350-compatibility
#Only if you have a USB WiFi/Ethernet adapter
wget http://secretundergroundla.ir/?ddownload=15
tar jxf xps13_9350_kernel.tar.bz2
sudo chown root:root brcmfmac4350-pcie.bin BCM-0a5c-6412.hcd
sudo mv -t /lib/firmware/brcm/ BCM-0a5c-6412.hcd brcmfmac4350-pcie.bin
sudo dpkg -i linux-headers-4.3.0-wifitest-custom_4.3.0-wifitest-custom-10.00.Custom_amd64.deb linux-image-4.3.0-wifitest-custom_4.3.0-wifitest-custom-10.00.Custom_amd64.deb
ネットからおとしてくる手順なので当然、別のWIFIアダプターが必要です。
自分はたまたまラズベリーパイ用のLogitecのこいつが転がっていたので助かりました。
と、いうことでインストールにものすごく苦労したのでした。
ハマりポイント
- ACHIにしないとUbuntuインストーラーからディスクが見えない
- Windows10再インストールは修復ディスクでWindowsの初期化をする
- Ubuntuインストールは油断するとディスクを初期化してUbuntuシングルブートになってしまう
- 一度Ubuntuを入れてもう一度入れなおそうというときに「Ubuntuを上書きする」を選ぶ全消しされてしまった
- GRUB起動は自動で設定されなかったので自分でBIOS設定画面からやる必要がある
- XPS13組み込みのWIFIアダプターは初期には認識されないのでUSBのWIFIアダプターが必要
番外編 Windows10を初期インストール
リカバリ領域を消してしまったあなた。
Dellでは工場出荷イメージの復旧を戻せません。(消した自分が悪いですね)
最終手段はここからインストールイメージを落としてクリーンインストールです。
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10ISO
ドライバが若干あやしいですが、普通に動いているので良しとしました。