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1.SoftLayerのBare Metal ServerにSDSのSpectrumScale4.2(SMB接続)をインストールしました (その1:仮想マシンの作成~GuestOSの導入)

Last updated at Posted at 2016-05-10

1. はじめに

 SoftLayerベアメタルサーバーに高速分散並列ファイルシステムのIBM SpectrumScale4.2を内臓ディスク構成(FPO構成:File Placement Optimizer)の SMBプロトコルでアクセスできるNASとして構築しました。
操作を理解しやすいように、イメージなどを多く使いすぎたためボリュームが大きくなりすぎました。4つに分割して投稿しています。

日本IBMの資料
「Spectrum Scale V4.1.1導入ガイド~FPO構成編~」
「IBM Spectrum Scale V4.2構築手順」
を参考にさせていただきました。

2. SpectrumScaleについて

 SpecerumScaleはSDS(Software Defined Storage)としてIBMより提供されているソフトウェアです。
旧名称GPFS(General Parallel File System)で、1997年「GPFS for AIX v1.1」提供開始から約19年の実績があり、現在は「SpectrumScale4.2」として機能拡張を行っています。

サポートサイズ:
◆ファイル・システム当たりの最大ファイル数:$2^{64}$個
◆最大ファイル・システム・サイズ:$2^{99}$2バイト
◆ノードの最小数/最大数:1/16,384
でクラウド、ビッグデータ、アナリティクスの非構造化データを保存するのに有効です。

サポートOS:
IBM AIX、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux Enterprise Server、Microsoft Windows Server 2012、Microsoft Windows 7、Linux on IBM z Systems

注意:本投稿で使用したOSはCentOSですが、サポートOSの対象外です。あらかじめご了承ください。

ハードウェア要件:
x86 アーキテクチャー、Powerアーキテクチャー

仮想化環境:
KVM(RHEL 6.2-x86_64以降)、VMware :(VMware ESX 5.1以降)

SoftLayerのVirtual ServerはハイパーバイザーがXenのため、サポート対象外です。SoftLayerで構築する際は、Bare Metal Serverを使用します。

サポートプロトコル:
POSIX、GPFS、NFS v4.0、SMB v3.0
Hadoop MapReduce
OpenStack Cinder(ブロック)、Swift(オブジェクト)、S3(オブジェクト)

3. SpectrumScaleの構成について

構成は大きく2パターンになります。
【1】FPO(File Placement Optimizer)構成
サーバーの内臓ディスクを束ねて単一のファイルシステムを構成。
【2】NSD(Network Shared Disk)構成
共有ディスクを複数のNSDサーバーからアクセスする構成。

02.png
※本投稿ではFPOで構成しました。

4. 環境について

4-1. 全体構成

今回は、インストールの学習という事で、ESXi上にすべてのサーバーを設置した最小構成になってます。実際に運用する時は、プロトコルサーバーを仮想サーバーまたはBear Metal Serverに、FPOサーバーをBare Metal Serverに構築するのをお勧めします。

SoftLayerのBare Metal ServerにVMWare-ESXi6.0を導入し、4台の仮想マシンを作成。
・プロトコルサーバー 1台。GuestOS:CentOS7.1
・FPOサーバー 2台。GuestOS:CentOS7.1
・CIFS接続確認用クライアント1台。GuestOS:Windows10

プロトコルサーバーにSMBプロトコルを導入し、クライアントPCからアクセスします。
03.png

4-2. SoftLayer構成

下記構成に加えて、Protocol用N/WとSpectrumScale用N/Wに使用するPrivate Portable IPを2つオーダーしています。
04.png

4-3. 使用ソフトウェア

(1) Spectum Scale 4.2
IBM Spectrum Scale Advanced 4.2.0 wf Protocols English eAssembly (CRXT4EN)
(SPEC_SCALE_AD_4.2_W_PROT_LX_X86S.tar.gz)
(2) ハイパーバイザー
VMWare ESXi 6.0 (VMware-VMvisor-Installer-6.0.0-2494585.x86_64.iso)
(3) SpectrumScale関連 GuestOS
CentOS Linux release 7.1.1503 (CentOS-7-x86_64-DVD-1503-01.iso)
(4) クライアントPC GuestOS
Windows10

4-4. VMWare ESXi6.0構成

06.png

4-5. 設定値

Protocol用IP(Floating)がクライアントPCからサクセスする際のIPアドレスになります。
05.png

5. インストール全体の流れ

(1) 仮想マシンの作成
(2) GustOSの導入
(3) CentOS7.1の設定
(4) サーバー間の設定
(5) SpectrumScaleのインストール
(6) クラスターの構築
(7) GPFSの起動
(8) ファイルシステムのマウント
(9) プロトコルサーバーの設定
(10) SMBの設定
(11) クライアントPCから接続確認

07.png

6. インストール、設定、確認

ESXi6.0のインストールは省略します。
「SoftLayerベアメタルサーバにBYOLでESXi6.0をインストールしてみました」
http://qiita.com/Mitsu-Murakita/items/af86bd45d1bb825a1a53
をご覧ください。
また、事前にCentOS7.1のisoイメージをESXiのdatastoreにアップロードしておいてください。
今回は、datastore1にアップロードしました。

6-1. 仮想マシンの作成

・ポートグループの作成
SpectrumScale用とProtocol用のポートグループを作成。
09.png

・仮想マシンCent701の作成
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cent701はNIC2枚、cent702/cent703はNIC1枚です。
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OS領域を50GBとしました。
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18.png
「データストアファイル」にCentOS7.1のisoイメージを選択。
「パワーオン時に接続」チェックを忘れないでください。
19.png

仮想マシンCent702/Cent703も同じ手順で作成します。
違いは、メモリーサイズ、CPU数、NIC数、追加Diskです。
20.png

92.png以上で「6-1. 仮想マシンの作成」完了です。

6-2. GustOSの導入

仮想マシンのパワーオン。
21.png
前の手順で、「パワーオン時に接続」をチェックしていますので、isoイメージからブートします。
22.png
「日本語」環境を選択しました。
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25.png
「サーバー(GUI使用)、「KDE」を選択しました。
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29.png
「gpfsadmin」ユーザーを追加しました。
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再起動。
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起動すると、「ようこそ」画面がでますので「次へ」
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「初めて使う方へ」を閉じます。
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ネットワークの設定を行います。
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cent701はNICが2枚ですので、どちらか判らない場合はESXiの仮想マシンのプロパティよりMACを確認します。
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CentOS7.1に戻ります。
43.png
「自動起動する」にチェック。
44.png
Protocol用N/Wはゲートウェイを指定しませんが、設定保存できないので「0.0.0.0」を入力。
SoftlayerのDNSは「10.0.80.11」です。
45.png
SpectrumScale用N/Wの設定です。
46.png
これでcent701のネットワーク設定が完了。
47.png
同じ手順で、cent702も設定します。
48.png
同じ手順で、cent703も設定します。
49.png

92.png以上で「6-2. GustOSの導入」完了です。



◆「その1:仮想マシンの作成~GuestOSの導入」


◇「その2:CentOS7.1の設定~サーバー間の設定」


◇「その3:Spectrum Scaleインストール」


◇「その4:クラスターの構築~クライアントPCから接続確認」

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