※2017/09/17追記
現在こちらの試験は内容が刷新された「v2」に切り替わっています。せっかくv1受かったのにーって気もしますが、Bluemixの進化のスピードを思えばこれは仕方がないですね。
C5050-384: IBM Cloud Platform Application Development v2
問題数が56に増え、合格に必要な正答率も70%に引き上げられてます。問題もキーワードを押さえている程度では選択肢の絞り込みに迷うものが多く、出題範囲の広さとあいまって難易度は高めという印象。
しかし 【朗報】日本語で受験できるようになってます! これは嬉しい変更ですね。このアドバンテージは大きく、おかげでなんとか合格できました。
先週、Bluemixの資格試験を受ける羽目になった 受ける有難い機会を頂戴しました。そもそもBluemixの試験ってなにそれ?そんなのあったの?という方も多いかと思いますので、ご紹介も兼ねてまとめ。
試験概要
IBMでは Professional Certification Program という技術認定制度を提供しています。サーバーやストレージ、ミドルウェアなど多岐に渡る資格試験が用意されていますが、このラインナップに IBM Cloud Platform Application Development という試験が追加されました。試験名称にBluemixという単語は含まれていませんが、実際の出題内容は「Bluemixの試験」と呼んで差し支えないものでした。
試験の情報はこちら。
C5050-285: IBM Cloud Platform Application Development v1
- 問題数 : 48問
- 試験時間 : 90分
- 合格のための正答率 : 66%以上
- 回答形式 : 多肢選択式
- 言語 : 英語
- 受験料 : \20,000
IT系試験ではお馴染みのCBT(Computer Based Testing)です。パソコンでテストを実施しその場で即結果も分かるというもの。もちろん時間前に完了すれば退出OK。
受験お申し込み方法
お申し込みはピアソンVUEのサイトから。試験会場はピアソンVUEのテストセンターです。日本全国にありますので、お近くの会場を予約できます。初めて受験される方はまずは「アカウントの作成」から。
試験対策
出題範囲の理解
試験は下記の6つのセクションから出題されます。詳細はこちら。IBMのクラウド・オファリングからBluemix DevOps Servicesを使った開発、各種サービスの仕様など、幅広い知識が要求されます。
Section 1: Hosting Cloud Applications
Section 2: Planning Cloud Applications
Section 3: Implementing Cloud Ready Applications
Section 4: Enhancing Cloud Applications using Managed Services
Section 5: Using DevOps Services & tools to Manage Cloud Applications
Section 6: Using Data Services
試験対策の教材
1.スタディガイド
IBM Cloud Professional Certification Program Study Guide Series
いわゆる受験対策本。よく出来てます。
試験の6つのセクションに対応した解説があり、幅広い範囲の中からどこを中心に理解すればいいかが分かります。8割方はここから出題されたという印象。受験生必読の書。
2. dWのコースウェア
Cloud Application Developer Certification Preparation
技術情報の宝庫、developerWorksにこの資格試験の対策コースが公開されています。しかも無償!
各セクションごとに①解説動画、②デモ動画、③ハンズオン演習、④確認クイズが用意されています。まずビデオの解説で学び、デモで理解を深め、実際にハンズオンで体験し、クイズで知識を確認する、といった学習法が効果的。まぁそう言う私は時間がなくてやってませんが...。とてもよくまとまった学習コンテンツです。
3.サンプルテスト
Sample Test for Test C5050-285
どんな問題が出題されるのかを手っ取り早く確認するにはこちら。2.でご紹介したdWのコースウェアの確認クイズからの抜粋なので、そちらを解いた人には必要なし。
4. アセスメントテスト
A5050-285 Assessment: IBM Cloud Platform Application Development v1
受験前にスキルの確認をしたい方には有償の模試も用意されています。本番のテストと同じ形式、時間、出題数で、実際にピアソンVUEのサイトに申し込んで受験するものです。ただし試験会場ではなく、自分のPCのWebブラウザでいつでもどこでも受験可能です。料金は\3,240。あくまでも模擬試験なので合否云々ではなく力試し用ですね。
合格すると
私自身紛らわしくてよく理解できていなかったのですが、IBM Cloud Platform Application Development v1という試験に合格すると、IBM Certified Solution Architect - Cloud Computing Infrastructure V1 として認定される、ということのようです。「IBMの認定ソリューションアーキテクトクラウドコンピューティングインフラストラクチャーブイワンになりました!」って報告するのでしょうか。かと言ってICSAと略すとセキュリティ協会みたいだし。シスコのCCNAとかCCNPのように、分かりやすい名称でうまくブランディングできるといいのですが。
さて、見事試験に合格するとcertificationすなわち認定証が発行されます。と言ってもpdfファイルですが。有償オプションとして、高級感溢れる紙の認定証もオーダーできるみたいです。
また、IBM open badge programというプログラムがパイロット的に始まっています。デジタルバッジにより資格を取得したことをLinkedInやTwitterやFacebookでアピールすることができるとのこと。Mozillaのオープンバッジ標準に則った仕組みです。
せっかくなのでここに取得したバッジを貼り付けて、合格を証明しようと思ったのですが、残念ながら発行が間に合いませんでした。まだパイロットだから仕方ないかな。こんなバッジらしいです。
なお、少なくとも現時点ではこの試験の合格が、例えばBluemixの再販パートナーとなるための前提条件、などということはありません。
試験の感想
最後に、受験しての感想とポイントを列挙します。
- 試験開始前にチュートリアルを実行することができます。CBTでの受験が初めてという方は、チュートリアルを通じて進め方を経験しておくといいでしょう。
- 4つの選択肢から1つを選ぶというのが基本。たまに2つ選べという設問もあるので問題文はきちんと読みましょう。
- 選択式ということもあり、分かる問題は一目で即回答できます。逆に分からない問題は熟考しても無駄なことが多いです。そのため、試験時間は十分に余裕があります。もし英文を読むのに時間が掛かったとしても焦らなくて大丈夫です。
- dWのコースウェアのQuizとまったく同じ問題は出ませんでした。これまで受けたIBMの試験では、サンプルテストからいくつか完全に同一の問題が出題されていました。それが試験のお約束だと思っていたのですが、今回少なくとも私の場合はありませんでした。
- dWのコースウェアのQuizと同じテーマの問題が出ます。問題文こそ同一ではないものの、同じテーマに対して別の観点から問うような出題が結構ありました。Quizで問われているテーマについてはきちんと理解しておきましょう。ここ大事です。
- 分からない問題が続くともうダメだorz...という気分になりますが、合格ラインが66%と低めに設定されているので結構なんとかなります。途中で投げ出さないように。
- 幅広い範囲から出題されます。例えば、自分はEclipseで開発するのでIBM Bluemix DevOps Servicesについては知らない、ということだと関連の設問を丸々落としてしまうことになります。もっとも前述のように合格ラインが低めなので、一部のテーマを捨てるという判断もありだとは思いますが。
- スタディガイドに出てこない、dwのコースウェアにも解説がないことも出題されます。(全コンテンツを確認した訳ではありませんが恐らくは。)そういうもの、とお考えください。このQiitaなどで普段からBluemixの情報に接していれば、そのような設問にも対応できるかもしれません。
まとめ
Bluemix developerの皆さん、この認定試験に挑戦しませんか?
試験対策の教材として挙げたコンテンツは単に試験に受かるためというだけでなく、Bluemixについて体系的に学ぶのに適したものです。試験という目標があると学習も計画的に進めやすいのではないかと思います。年末年始のスキルアップ計画に、是非IBM Cloud Platform Application Developmentを!
以上、受験を考えられている皆様に少しでもお役に立てれば幸いです。