85
81

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

GitBook/GitHub/CircleCIでメンテ可能な仕様書を書く

Posted at

はじめに

あるプロジェクトで仕様書をそれなりのクオリティで書く必要が出てきました。Markdownで書きたいなーとか履歴管理したいなーと思っていたので、GitHubで管理してGitBookとしてドキュメント化することに決めました。

内容

GitBookとは?

「Markdownで簡単に電子書籍が作れるよ」というものです。GitHubのレポジトリを指定すると勝手にホスティングしてくれる gitbook.com というサービスの他に、OSSでも公開されているので自前の構築も可能です。

gitbook.com を使えばかなり楽が出来ますが、以下の2点が問題点としてありました。

  • 確認した時点で日本語ディレクトリだと正常に動かなかった
  • ほかの人(主にクライアント)に見せるためにprivateで構築してコラボレーターに追加するのが面倒

そこで今回はOSS版のGitBookを活用し、自前で構築しました。

やったこと

  • GitBookで出力されたHTMLをS3にホスティング
  • リバースプロキシを設置してBasic認証をかける
  • CIで自動更新する

の3つです。これで

  • 誰でも簡単に更新ができ
  • 更新履歴が完璧に残り
  • ブラウザさえあればいつでもどこでも最新のドキュメントが確認できる

環境が整いました。

前提

GitBookとして動かせるレポジトリを構築している事。試しに動かしてみたい場合は、以下のような記事を参考にしてみると良いでしょう。
http://qiita.com/nekogeruge_987/items/46dfb552b33aac4ef9b0

手順

S3にホスティングする

ホスティング先としてAmazon S3を選択しました。配置するHTMLを吐き出すには、gitbookのプロジェクトディレクトリで以下のコマンドを実行します。

$ gitbook build

正常に変換が完了すると、_bookというディレクトリにファイル一式がExportされます。これを任意のS3バケットにアップロードします。

ファイルを置いただけではWebサイトとしてアクセスできないので、バケットの設定から「静的ウェブサイトのホスティング」 -> 「ウェブサイトのホスティングを有効にする」を選択してホスティングします(インデックスドキュメントの欄は index.html としています)。

デフォルトだと(たぶん)AWSのユーザにしかアクセス権限が与えられていないため、以下のようにポリシーを設定します。

ポリシー
{
  "Version":"2012-10-17",
  "Statement":[{
      "Sid":"AddPerm",
      "Effect":"Allow",
        "Principal": "*",
      "Action":["s3:GetObject"],
      "Resource":["arn:aws:s3:::<Bucket Name>/*"]
    }
  ]
}

これでエンドポイント<bucket-name>.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.comにアクセスするとGitBookのページが確認できるはずです。

リバースプロキシを設置してBasic認証を行う

このままでは仕様書が全世界に公開されてしまうため、EC2でリバースプロキシを設置してBasic認証をかけます。

せっかくなので最近追加されたAmazon Linxuの t2.nanoインスタンスを使います。AWSコンソールからEC2の起動が完了したら、sshで接続して必要な設定をします。

今回はnginx使用するので、yumでインストールします。また、デフォルトではSecurityGroupがsshしか開いていないはずなので、HTTP:80を追加してください。

$ sudo yum install nginx
$ sudo nginx
$ sudo chkconfig nginx on

ここまでの手順で、EC2のグローバルIPにブラウザでアクセスするとnginxのデフォルトの画面が表示されるはずです。表示されない場合は「nginxが起動しているか?」「EC2のSecurityGroupは開いているか」などを確認すると良いでしょう。

次にリバースプロキシの設定です。EC2へのアクセスをS3に流します。nginxの設定ファイルを開き、

$ sudo vim /etc/nginx/nginx.conf

location /の部分にS3のエンドポイントを指定します。

location / {
  proxy_pass http://<bucket-name>.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.com;
}

以下のコマンドでnginxを再起動し、再度ブラウザでEC2にアクセスします。S3にホスティングされたGitBookのページが表示されたら成功です。

$ sudo nginx -s reload

次にBasic認証の設定をします。まずはhtpasswdファイルを生成し、

$ sudo yum install httpd-tools
$ cd /etc/nginx
$ sudo htpasswd -c .htpasswd <User>

nginxの設定ファイルでBasic認証を有効にします。

location / {
  auth_basic "Restricted";
  auth_basic_user_file /etc/nginx/.htpasswd;
  proxy_pass http://<bucket-name>.s3-website-ap-northeast-1.amazonaws.com;
}

ここまで完了したらもう一度nginxを再起動し、ブラウザでアクセスしてみてください。Basic認証を要求されるはずです。

S3へのアクセスを制限する

このままではS3のエンドポイントからも普通にアクセスできてしまうため、S3のポリシーを以下のように書きかえます。 aws:SourceIp にEC2のIPアドレスを指定することで、リバースプロキシ経由でのアクセスのみ許可しています。

{
"Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Sid": "AddPerm",
      "Effect": "Allow",
      "Principal": "*",
      "Action": "s3:GetObject",
      "Resource": "arn:aws:s3:::miraimarche-gitbook-hosting/*",
      "Condition": {
        "IpAddress": {
          "aws:SourceIp": [
            "##.##.##.##"
          ]
        }
      }
    }
  ]
}

CIの設定をする

毎度S3に手動でアップロードするのは面倒なので、CircleCIでS3へのデプロイを自動化しました。

デプロイスクリプトはnode.jsで記述しているので、そのセットアップをします。ファイルのアップロードはs3というnpmを使いました。

$ npm init
$ npm install s3 gitbook-cli --save

package.jsonにgitbookのビルドスクリプトを書きます。

package.json
  "scripts": {
    "export": "./node_modules/gitbook-cli/bin/gitbook.js build"
  }

CircleCIの設定ファイルです。今回はmasterへコミットが発生したタイミングで更新をかけています。post scriptとして先ほどpackage.jsonに定義したコマンドを実行してHTMLを生成し、デプロイスクリプトを実行します。

circle.yml
machine:
  node:
    version: 4.2

dependencies:
  override:
    - npm install
  post:
    - npm run export

test:
  override:
    - echo "No Test"
    
deployment:
  master:
    branch: master
    commands:
      - node deploy.js

以下がデプロイスクリプトです。簡単ですね。

deploy.js
console.log("============= start =============");

var s3 = require('s3');

var client = s3.createClient({
  s3Options: {
    accessKeyId: process.env.AWS_ACCESS_KEY,
    secretAccessKey: process.env.AWS_SECRET_KEY,
    region: process.env_AWS_REGION || 'ap-northeast-1'
  }
});

var params = {
  localDir: '_book',
  s3Params: {
    Bucket: process.env.AWS_S3_BUCKET
  }
};

var uploader = client.uploadDir(params);
uploader.on('error', function(error) {
  console.error('unable to sync: ', error);
});
uploader.on('end', function() {
  console.log("done uploading");
});

最後にCircleCIで以下の環境変数を設定して終わりです。

AWS_ACCESS_KEY=xxxxxxxxxxxxx
AWS_SECRET_KEY=xxxxxxxxxxxxxxx
AWS_S3_BUCKET=xxxxxxxxxxxxxx

最後に

これ本当に便利です。

85
81
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
85
81

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?