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[超初心者向け]UnityでのC#の基礎(2)class

Last updated at Posted at 2016-06-15

Unityは「ゲームを簡単に作れるようにする」ソフトですが、他のプログラミング経験がないままで利用するとScriptが分からなくてつまずいてしまいます。ここでは、Unityで利用するC#に絞って、Scriptの仕組みを解説します。
Scriptのエディタで出てくる簡単な解説は以下で記していますので、一度読んでからこちらを参考にして下さい。

[超初心者向け]やっと納得、Unityを初めて触ると出てくるC#の何だあれの答え

これだけでは「なんとなく分かる」程度なので、制作するには更に知識が必要です。
ここでは最低限の知識を書きます、学習の糸口として利用してください。

この記事は以下でシリーズしていますので、適宜、参照してください。
[UnityでのC#の基礎]
(http://qiita.com/JunShimura/items/f87c599b3738b804f605#unity%E3%81%A7%E3%81%AEc%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E)

#束ねてまとめるclass

リファレンスを見ていくと、ほとんどのページにclassstructが書いてあります。これは使い方が違いますが、「データとメソッド(処理をする部分)をまとめる」ものです。関連するものをまとめていると、便利なものを、Unityでは予めまとめて作っています。

#classの基本
例えば、Transformを見てみると、以下のように書いてあります。

Transform
class in UnityEngine/継承元:Component

引用元:http://docs.unity3d.com/ja/current/ScriptReference/Transform.html

これは、Transformという名前のclassをUnityで用意してますよ、という宣言です。「継承元」とは、classは継承という形で、元にあるものから別のものを定義する機能があります。Componentと書いてあるので、このTransformComponentの内容を継承し、更に何かを付け加えたものであることが判ります。実際には、UnityEngineの中では以下のように書いてある筈です。

class Transform : Component{

//このクラスの中身がここに入る

};
  • classはC#の予約語で、この後に在る識別子がclass名です。
  • その後ろに在る:と、それに続く識別子が`派生する元のclass名(基底クラス)です。
  • {}に囲まれた部分に在るものを「ブロック」と呼び、このclassの中身を定義しています。

自分でScriptコンポーネントを追加した場合、以下のようなソースコードが出来上がります。これも同じです。

Hogehoge.CS
using UnityEngine;
using System.Collections;

public class Hogehoge : MonoBehaviour {

    // Use this for initialization
	void Start () {
	
	}
	
	// Update is called once per frame
	void Update () {
	}
}

##継承とは

特定の属性などで共通化できる部分をまとめて作ったclassを基底クラスにして、派生するclassをつくることで、効率のよく質のいいプログラミングができます。Componentは、UnityエディタでScene内にあるGameObjectにくっついているものです。Unityのエディタでは、メニューのComponentから色々なものを追加すると、Inspectorで並びます。あたり判定を処理するColliderや色などを保持するRendererなども同じようにComponentを基底クラスにしています。

Renderer
class in UnityEngine/継承元:Component

引用元:http://docs.unity3d.com/ja/current/ScriptReference/Renderer.html

##メンバーの種類
クラスの{}の間に囲まれているブロックの中に、メンバーを定義します。ここに入るもので主なものは、データを記憶するフィールドと、何らかの処理をするメソッドです。

###フィールド

  • Unityのリファレンスでは「変数」と記されています。
  • 変数などの値の記憶する部分を作ります。これは値を得られたり、代入する対象です。

例えば、Transform.childCountの説明をみると、

public int childCount;

引用元:[http://docs.unity3d.com/jp/current/ScriptReference/Transform-childCount.html]
(http://docs.unity3d.com/jp/current/ScriptReference/Transform-childCount.html)

と書いてあります。このchildCountは、

public int childCount
外部から参照可能 整数型 変数名がchildCount

と定義されています。これを参照する場合、以下のようになります。

using UnityEngine;
using System.Collections;

public class Hogehoge : MonoBehaviour {


    public Transform playerTransform;

    // Use this for initialization
	void Start () {
	
	}
	
	// Update is called once per frame
	void Update () {
        int count = transform.childCount;
        if(prayerTransform.childCount==count)
        {
          //プレイヤーの子の数と自分の子の数が同じ場合の処理
  
	}
}

自分のClassの外に在るものを覗き見る場合は、外部のクラス名とドット演算子「.」で結んで指定すれば可能です。

単純な変数型で無い場合もあります。例えば、Transform.positionは以下のようになります。

Transform.position
public Vector3 position;

この場合は、更にVector3という型を調べると、構造体(struct)であることが判ります。

参考:http://docs.unity3d.com/jp/current/ScriptReference/Vector3.html

この構造体はまたメンバを持っています。そのx座標は以下のようになっています。

Vector3.x
public float x;

引用元:http://docs.unity3d.com/jp/current/ScriptReference/Vector3-x.html

これにアクセスしたい場合は、ドット演算子「.」で結んで指定します。

sample
float xTemp = transform.position.x;

このように型が何かを調べて適宜、値を参照しましょう。

C#の基本仕様はこちらが参考になります。
[https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms173118.aspx]
(https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms173118.aspx)

###メソッド

  • classのメンバで、何らかの処理をするメンバーを「メソッド」と呼びます。
  • フィールドとの記述の違いは、名前の後ろに()が在るか否かです。
  • 「メンバ関数」とよぶ場合も在ります。
  • Unityリファレンスでは「Public 関数」「Static関数」を示しています。

Public関数

  • 関数にはPublicでは無いprivateの関数も存在しますが、UnityEngineで定義されたclassを用いる場合、利用できるのはPublicのみになります。

Transforamでは、以下を例に取ります。

Transform.Translate
public void Translate(Vector3 translation, Space relativeTo = Space.Self);
public void Translate(float x, float y, float z, Space relativeTo = Space.Self);

引用元:http://docs.unity3d.com/jp/current/ScriptReference/Transform.Translate.html

このPublic関数は指定したベクトルによってTransformを移動させる処理を実行します。

public void Translate( Vector3 translation Space relativeTo = Space.Self );
外部から参照可能 戻り未指定 メソッド名がTranslate 一つ目引数がVector3型 相対指定(未指定は自分) 終わり

2種類が在るのは、同じ名前で引数(渡すパラメータ)を複数の種類、用意している「オーバーロード」という仕組みです。一つ目の場合はVector3を用いて、以下のように記します。

サンプル(1)Transform.Translate
Vector3 v = new Vector3(10.0f, 2.5f, -5.0f);
transform.Translate(v);

これを同じ処理が以下の形でも可能です。

サンプル(2)Transform.Translate
transform.Translate(10.0f, 2.5f, -5.0f);

使い分けは、どちらの形で使いたいかによります。

static関数

  • クラスごとに唯一つの実体を持ち、すべてのインスタンス(classをコンポーネントなどで実体化したもの)の間で共有されます。
  • classを破棄する Destroyのように、同じ処理しかしないもの、一つあれば構わないものに向いています。
  • Staticの場合、クラスに属するメソッドになるので、GameObject.Destroy( this );というようにclass名に続けて指定します。

この記事は以下でシリーズしていますので、適宜、参照してください。
[UnityでのC#の基礎]
(http://qiita.com/JunShimura/items/f87c599b3738b804f605#unity%E3%81%A7%E3%81%AEc%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E)

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