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簡易な業務のWeb化に使えるOSS「プリザンター」作ってみた

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はじめに

ファイルサーバ、電子メール、そしてExcel。多くのデスクワーカーが扱える汎用的なツールとして様々な業務に利用されています。一方、データ量が多いケースや更新頻度が高いケース、利用者が多いケース等において専用の業務アプリが必要とされています。

ところが業務アプリの開発には沢山お金がかかります。そのためIT予算が確保できない組織では、無理やりExcel等で業務を組み立てる事が多いのではないでしょうか。無理なIT化は、作業効率の低下、作業品質の悪化、担当者の疲弊といった問題を引き起こします。なんとかならないものでしょうか。

プリザンターとは

こうした問題を解決するため、プログラムを書かずに業務用のWebアプリを開発できるツールが増えてきました。そのため、簡易的な業務であればWeb化する事が容易になってきています。プリザンターは、この分野における1つの選択肢となる事を目指して作ってみました。主に以下のようなニーズに対応します。

項目 説明
ローカル環境 インストールして利用できる
Windows OS Linuxがわからなくても利用できる
OSS MITライセンス

GitHub

ソースコードやセットアップ方法等は**GitHub**をご参照ください。

機能概要

プリザンターは主にファイルサーバ、電子メール、Excelで行われている業務のWeb化を目的とした機能を備えています。表形式やテキスト形式のデータの記録及び、データを活用したマネジメントを支援します。Excel等の汎用ツールではやりにくかった、多人数による頻繁な更新、バージョン管理、横断的なキーワード検索、自動的な更新通知といった機能も備えています。

現状はプロジェクトマネジメントを支援する機能が中心となっていますが、今後は**「マネジメント快適化」**をキーワードに業務で利用するWebアプリに必要な機能を拡充していく予定です。

機能一覧

プリザンターの機能一覧です。

項目 説明
サイトツリー ファイルサーバのような階層構造
サイト 情報の入れ物
サイト設定 サイトのカスタマイズ
期限付きチケット タスク管理など期限のあるデータを表形式で管理するチケットの入れ物
記録チケット 顧客リストなど期限の無いデータを表形式で管理するチケットの入れ物
Wiki マークダウン記法に対応したマニュアルやリンク集のページ
カスタムフィールド 期限付きチケット等のカスタマイズ可能な入力フィールドの設定
フィルタ 期限付きチケット等のフィルタリング
ソータ 期限付きチケット等のチケット一覧の並び替え
データビュー 期限付きチケット等の表形式をチケット一覧ガントチャートバーンダウンチャート時系列チャートカンバンに切り替え
チケット一覧 期限付きチケット等の表形式による一覧表示
ガントチャート 期限付きチケットのガントチャート表示
バーンダウンチャート 期限付きチケットのバーンダウンチャート表示
時系列チャート 期限付きチケット等のチケットの件数または数値フィールドの合計、平均、最大、最小を面グラフで表示
カンバン 期限付きチケット等の状況やカスタムフィールドの分類をカンバン表示
集計 期限付きチケット等の件数または数値フィールドの合計、平均、最大、最小を分類毎に集計して表示
リンク 期限付きチケット等でサイト間のチケットの親子関係を設定
サマリ リンクしているチケットの件数または数値フィールドの合計、平均、最大、最小をカスタムフィールドに格納
計算式 期限付きチケット等で四則演算の結果をカスタムフィールドに格納
通知 期限付きチケット等でチケットの追加、変更、削除をSlackまたはメールで通知
インポート 期限付きチケット等をCSVファイルからインポート
エクスポート 期限付きチケット等をCSVファイルにエクスポート
メール 期限付きチケット等からメールを送信
コメント 期限付きチケット等にコメントを追加
分割 期限付きチケットを複数のチケットに分割
バージョン 期限付きチケット等の更新履歴の保存と参照
スクリプト サイト単位に設定可能なカスタムJavaScript
スタイル サイト単位に設定可能なカスタムCSS
キーワード検索 チケットやWikiの横断検索
マークダウン マークダウン記法でテキストをスタイリング
アクセス制御 サイト単位に利用者の権限を設定
認証 ローカル認証、LDAP認証
マルチ言語 日英(拡張可能)

各機能の概要説明と動画による動作イメージ

サイトツリー

ファイルサーバのように階層的なデータ構造を提供します。この階層構造の中にサイトを格納する事ができます。各サイトはドラッグアンドドロップにより並び替えや、上層、下層への移動ができます。階層の深さに制限はありません。サイトの移動や並び替えを行ってもURLは変更されません。

動画による動作イメージ: サイトの並び替え、下層への移動、上層への移動を行っています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/8ee3d7b9-30b1-10a7-a4cc-3f3da296891a.gif

サイト

サイトツリーの構成要素です。サイトの種別によって格納できる情報が異なります。サイト設定アクセス制御は、この単位に行います。各サイトには、最終更新日時からの経過時間、配下の情報の数、期限を超過したチケットの数が表示されます。サイトを削除すると配下の情報が全て削除されます。

サイトの種別

項目 説明
サイト 階層的にサイトを格納できる情報の入れ物
期限付きチケット タスク管理など期限のあるデータを表形式で管理するチケットの入れ物
記録チケット 顧客リストなど期限の無いデータを表形式で管理するチケットの入れ物
Wiki マークダウン記法に対応したマニュアルやリンク集のページ

動画による動作イメージ: 新しい記録チケットの作成を行っています。
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サイト設定

サイトで使用するカスタムフィールド等、様々なカスタマイズを行う事で、簡易的なWebアプリを開発できます。サイト種別によって設定できる項目が異なります。サイトをコピーするとサイト設定を引き継いだ別のサイトを作成する事ができます。

サイト設定の内容

項目 説明
全般 サイトの名称、説明の設定
サイト画像 サイトに表示するアイコン画像の設定
一覧画面 チケット一覧に表示するフィールド、フィルタに使用するフィールド、集計等の設定
編集画面 編集画面に表示するフィールド、リンクに表示するフィールド、バージョンに表示するフィールド、計算式の設定
サマリ リンクしているチケットの件数または数値フィールドの合計、平均、最大、最小をカスタムフィールドに格納するための設定
通知 チケットの追加、変更、削除をSlackまたはメールで通知するための設定
メール アドレス帳、既定の宛先の設定
スクリプト カスタムJavaScript
スタイル カスタムCSS

動画による動作イメージ: 編集画面にカスタムフィールドを追加して、機能分類というフィールド名を設定し、選択肢一覧の設定を行っています。
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期限付きチケット

タスク管理など期限のあるデータを表形式で管理するチケットの入れ物です。Excelの表などで管理している業務をWeb化する際に使用します。サイトツリー期限付きチケットを追加したあと、サイト設定によりカスタムフィールド等の設定を行うことで、簡易的なWebアプリを開発できます。基本機能として、作成、変更、削除、一括削除、コピー、移動、一括移動、フィルタソータデータビュー集計リンクサマリ計算式通知キーワード検索インポートエクスポートメール分割バージョンコメントが使用できます。開始、完了、作業量、進捗率の各フィールドを変更するとガントチャートバーンダウンチャート等のデータビューに反映します。

動画による動作イメージ: チケット一覧からチケットを開き、進捗率と状況を変更し、コメントを追加する操作を行っています。プロジェクト管理のWBS(Work Breakdown Structure)を想定し期限付きチケットをカスタマイズしたWebアプリです。編集画面のカスタマイズによりカスタムフィールドとして作業工程、作業内容、機能分類が表示されています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/a58109a9-18ee-a120-fc0d-82d02f021fcf.gif

記録チケット

期限付きチケットから期限を管理する機能群を除外したチケットの入れ物です。同様にサイト設定により、簡易的なWebアプリを開発できます。

Wiki

マークダウン記法に対応したマニュアルやリンク集を作成できるページです。基本機能として、作成、変更、削除、通知キーワード検索メールバージョンコメントが使用できます。期限付きチケット等の分類フィールドの外部マスタデータとして使用する事もできます。Wikiによる外部マスタデータを使用すると、ユーザ選択の表示順を指定したり、複数のサイトの分類フィールドを一元管理する事ができます。

動画による動作イメージ: 新しいWikiを作成しマークダウンによる表を使用した内容を保存しています。
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カスタムフィールド

期限付きチケット等に、フィールドを追加する事ができます。フィールドは5種類あり、それぞれ異なる機能を提供します。種類毎に最大26フィールド(全130フィールド)が使用できます。各フィールドは有効化/無効化、表示順、フィールド名や既定値など詳細な設定が行えます。これらを組み合わせる事で、Excelの列に相当する入力フィールドをサイト単位にカスタマイズする事ができます。

カスタムフィールドの種類

項目 説明
分類 テキストフィールドまたは選択フィールドを提供、選択フィールドはフィルタ集計ガントチャートバーンダウンチャート時系列チャートカンバン等に使用
数値 整数、少数のフィールドで集計計算式サマリ等に使用
日付 日付フィールドでフィルタ等に使用
説明 テキストエリアフィールドでマークダウン記法等に使用
チェック チェックボックスフィールドでフィルタ等に使用

動画による動作イメージ: 編集画面に複数のチェックフィールドを追加する設定を行っています。
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フィルタ

期限付きチケット等のチケット一覧を絞り込んで表示します。全てのデータビューで使用できます。チェックボックスの選択、ドロップダウンリストからの選択、キーワード入力を組み合わせて絞り込みを行います。フィルタは画面遷移をしても保持されます。フィルタした状態で編集画面に遷移すると、次ボタンと前ボタンで移動できる範囲も絞り込んだチケットに限定されます。

動画による動作イメージ: 期限が近いチケット、期限が超過しているチケット、機能分類の選択、検索キーワードの組み合わせでフィルタリングを行っています。
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ソータ

期限付きチケット等のチケット一覧を任意の順序にソートします。複数のフィールドを組み合わせてソートする事できます。既定では保存された日時が新しい順に表示されます。ソータは画面遷移をしても保持されます。ソートした状態で編集画面に遷移すると、次ボタンと前ボタンで移動する順番もソートされます。

動画による動作イメージ: 担当者と作業量の降順でソートし、その後ソート順をリセットしています。
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データビュー

期限付きチケット等のビュー形式を切り替えます。チケット一覧ガントチャートバーンダウンチャート時系列チャートカンバンから選択できます。ガントチャートバーンダウンチャートは、記録チケットでは使用出来ません。各ビューの上部にはフィルタ及び集計が共通的に表示されます。

動画による動作イメージ: ビューの切り替えを行っています。
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チケット一覧

期限付きチケット等を表形式で表示します。コメントフィールド等のテキスト量が多い場合は、先頭部分のみを表示しマウスオーバー時に全体を表示します。スクロールを行うと次のページのデータをロードします。フィルタを操作することで条件に合ったデータを抽出できます。ソータを操作する事で任意のフィールドによる並び替えができます。サイト設定により表示するフィールドをカスタマイズする事ができます。チェックボックスで選択したチケットの一括移動、一括削除を行う事ができます。CSVによるインポートエクスポートもこの画面から行えます。

動画による動作イメージ: チケット一覧でフィルタを使用して目的のチケットを抽出し、編集画面に遷移する操作を行っています。
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ガントチャート

期限付きチケットをガントチャートの形式で表示します。ブルーのバーは完了、グリーンのバーは予定より前倒し、ピンクのバーは予定より遅延している事を表します。フィルタを操作することで条件に合ったデータを抽出できます。また、分類フィールドを使ってカテゴリ別や担当者別にグループ化して表示する事ができます。各チケットをクリックすると編集画面に遷移します。

動画による動作イメージ: ガントチャートを表示してフィルタの適用と解除、作業工程や担当者によるグループ表示を行っています。
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バーンダウンチャート

期限付きチケットをバーンダウンチャートの形式で表示します。グレーの線は予定、オレンジの線は実績、グリーンの線は作業の総量の推移を表しています。フィルタと組み合わせることで条件に合わせた表示を行う事ができます。チャートの下部には明細テーブルが表示されます。明細テーブルには1日単位、担当者単位の進捗量を表示するため、数字の内訳を確認する事ができます。明細行をクリックすると、進捗のあったチケットのタイトルと進捗量を表示します。各チケットをクリックすると編集画面に遷移します。

動画による動作イメージ: バーンダウンチャートを表示してフィルタの適用と解除、明細テーブルから過去3日間の、担当者別、チケット別の進捗状況を表示しています。
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時系列チャート

期限付きチケット等でバージョンに保存されたチケットの更新履歴を、時系列に面グラフとして表示します。縦軸は、件数または任意の数値フィールドの合計、平均、最大、最小を切り替える事ができます。また、分類フィールドを選択する事でカテゴリ別や担当者別の表示に切り替える事ができます。

動画による動作イメージ: 時系列チャートを表示してフィルタの適用と解除、分類フィールドによる切り口の変更、集計する数値データの変更を行っています。
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カンバン

期限付きチケット等でカンバンを表示します。カンバンは状況別だけでなくカテゴリ別や担当者別に表示する事ができます。カスタムフィールドで分類フィールドを追加するとカンバンの種類を増やすことができます。また、各カンバンのヘッダに任意の数値フィールドの合計、平均、最大、最小を切り替える事ができます。カンバンに表示されたチケットはドラッグアンドドロップで移動する事ができます。カンバン上でチケットの移動を行うと、チケットの内容が即座に変更されます。

動画による動作イメージ: カンバン表示でチケットの状況を変更した後、担当者別カンバンに切り替えて担当者の変更を行っています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/5a6f61bf-8a27-df68-bbd2-0f5c6219ae68.gif

集計

期限付きチケット等でチケットの件数または任意の数値フィールドの合計、平均、最大、最小の集計を行います。また分類フィールドと組み合わせることで、グループ化した単位に集計結果を表示できます。フィルタを使用するとフィルタリングされたデータで再集計を行います。グループ化した集計をクリックすると、その項目によるフィルタの適用/解除を行う事ができます。

動画による動作イメージ: サイト設定で作業工程別の残作業量を集計に表示する設定を行っています。
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リンク

期限付きチケット等でサイト間のチケットの親子関係を設定する事ができます。子サイトサイト設定の分類フィールドに親サイトのIDを指定することで設定します。サイト間の親子関係が設定されると、親となるサイトのチケット編集画面に、子チケットを作成するボタンが表示されます。このボタンから子チケットを作成すると親子双方のチケット編集画面に相互リンクが作成されます。相互リンクの一覧に表示するフィールドはサイト設定によりカスタマイズできます。

動画による動作イメージ: WBSサイトのチケットに、課題管理サイトのチケットを関連付けて作成しています。双方のチケットに作成された相互リンクを確認しています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/ef6633c7-5820-b4de-2be5-fdadd2f6347c.gif

サマリ

期限付きチケット等でリンクされた子チケットの件数または数値フィールドの合計、平均、最大、最小を親チケットのカスタムフィールドに格納します。サマリはリンク先の子チケットが追加、変更、削除された際に動作しますが、サマリの設定を行う前に子チケットが存在している場合には、同期機能により親チケットを一括更新する事ができます。

動画による動作イメージ: レビュー記録サイトのサマリ設定を行い、同期機能を使ってWBSサイトのレビュー件数フィールドにレビュー記録のチケットの件数を格納しています。
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計算式

期限付きチケット等で任意の数値フィールドの四則演算を行います。括弧を使って計算の優先順位を指定できます。計算にはフィールドに格納された数値及び定数を指定する事ができます。現在のところ関数を使用する事はできません。計算式はチケットが追加、変更、削除された際に動作しますが、計算式の設定を行う前にチケットが存在している場合には、同期機能により一括更新する事ができます。

動画による動作イメージ: WBSサイトに「レビュー密度 = レビュー件数 / 作業量 * 100」という計算式を設定し、同期機能を使ってWBSのレビュー密度を更新しています。
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通知

期限付きチケット等でチケットの登録、更新、削除時にSlackまたはメールに自動通知を行います。Slackの場合は事前にWebHookを作成しておきます。メールの場合はメーリングリスト等を使用します。通知はチケットが追加、変更、削除された際に動作します。変更による通知は、変更を監視する項目に指定したフィールドが変更された場合のみ通知が行われます。

動画による動作イメージ: メールによる通知の設定を行っています。プレフィックスに入力した文字はメールのタイトルの先頭に記載されます。
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インポート

期限付きチケット等に、CSV形式のデータをチケットとして取り込む事ができます。CSVの文字コードはShift-JISまたはUTF-8が使用できます。CSVの1行目には、各フィールドの名前を入れる必要があります。サイトに存在しないフィールド名は無視されます。またサイトIDやチケットのIDは無視されます。既存のチケットを更新する事はできません。

動画による動作イメージ: CSVファイルのインポート操作を行っています。
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エクスポート

期限付きチケット等のチケットをCSV形式で出力します。フィールドの順番や出力の要否を設定する事ができます。また設定した状態に名前をつけて保存しておく事ができます。設定は複数保存する事ができ、必要な設定を呼び出してエクスポートを行うことができます。

動画による動作イメージ: 内容フィールドを非表示にした設定を保存し、その後CSVファイルのエクスポート操作を行っています。
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メール

期限付きチケット等の各チケットからメールを送信できます。メールにはチケットのURLが自動挿入されるため、メールの受信者は容易にチケットにアクセスできます。宛先はサイト設定のアドレス帳及び既定の宛先に登録しておく事ができます。メールで送信した内容はチケット編集画面に表示されます。またメールの内容をキーワードにキーワード検索を行う事ができます。メールの転送先にはSMTPサーバまたはSendGridを使用する事ができます。

動画による動作イメージ: チケットからメール送信しています。その後、送信したメールの内容が編集画面の下部に表示されている事を確認しています。
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コメント

期限付きチケット等の各チケットにコメントを追加できます。コメントには自動的に日時と名前が挿入されます。コメントはマークダウン記法で入力する事ができます。コメントに入力したURLやUNCパスは自動的にハイパーリンクとして表示されます。また、メールで受信した内容など長文を記入する事ができます。コメントに長文を入力した場合、チケット一覧上では先頭のみが表示され、マウスオーバーを行う事で全体を広げて表示します。コメントは削除できますが、追加後に編集することはできません。

動画による動作イメージ: チケットにコメントを記入した後、チケット一覧で内容の確認を行っています。
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分割

期限付きチケットでチケットを分割する事ができます。分割する際にはタイトルの編集と作業量の割り振りを行う事ができます。分割されたチケットにはコメント欄に各チケットへのリンクが自動的に挿入されます。

動画による動作イメージ: チケットを3つに分割した後、チケット一覧で内容の確認を行っています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/f5e72c03-e185-7e5b-53a8-db90ab8e5e3e.gif

バージョン

チケットやWikiの変更の際に変更前のデータを旧バージョンとして保存します。保存した旧バージョンのデータはバージョン一覧で変更点を一覧で確認したり、開いて詳細な内容を確認する事ができます。バージョンは新バージョンで保存するチェックをつけた場合に追加されます。日を跨いでチケットを保存する場合、最後の保存者と現在の利用者が異なる場合はチェックを外す事ができません。そのため自動的にバージョンが追加されます。

動画による動作イメージ: チケットの過去の履歴を参照しています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/90efc529-a502-c9b1-f6d9-e7e3f8a155bb.gif

スクリプト

期限付きチケット等のチケット一覧、新規登録画面、編集画面に、JavaScriptを挿入する事ができます。

スタイル

期限付きチケット等のチケット一覧、新規登録画面、編集画面に、CSSを挿入する事ができます。

キーワード検索

チケットに書き込んだ内容及びコメントメール等で記録された内容を、サイト横断で検索する事ができます。キーワードをスペースで区切るとand条件で検索できます。IDやタイトルにヒットした情報は上位に表示されます。検索結果はスクロール操作により次のページがロードされます。アクセス権の無いサイトのデータは検索結果に表示されません。

動画による動作イメージ: 「ネットワーク テスト」というキーワードで検索を行い、ヒットしたチケットを開いています。
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マークダウン

マークダウン記法を使用しテキストのスタイリングを行う事ができます。コメントや説明フィールドはマークダウン記法が使用できます。マークダウン書式を使用する場合には行頭に[md]と記述します。[md]と記述しない場合には通常のテキストとなるため、改行などがそのまま表示されます。

動画による動作イメージ: チケットにマークダウン記法を使用してコメントを記入した後、チケット一覧で内容の確認を行っています。
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アクセス制御

サイト単位に利用者を制限する事ができます。サイトツリーのトップにサイトを作成すると、作成者が管理者となります。2階層目以降にサイトを作成すると1階層目のサイトの権限設定を継承します。継承をはずす事もできます。アクセス権はユーザ単位またはユーザが所属する組織の単位に設定します。

権限は以下のとおりです。

項目 説明
管理者 リーダーの権限に加え、サイトのアクセス権の設定が行える
リーダー 書き込みの権限に加え、インポート、エクスポート、サイト設定が行える
書き込み 読取りの権限に加え、書き込み及びメールの送信が行える
読取専用 読取りが行える

動画による動作イメージ: demoプロジェクトのサイトのアクセス権に、読み取り専用として佐藤さんを追加しています。
https://qiita-image-store.s3.amazonaws.com/0/78230/ff959b54-f4d9-8442-f8c4-f3338e30a91e.gif

認証

認証はローカルユーザによる認証か、外部のActiveDirectory等LDAPによる認証を使用できます。現在のところ併用することはできません。

マルチ言語

ユーザ単位に言語を切り替えて使用する事ができます。言語の切り替えはプロファイル画面から行います。現在は英語及び日本語に対応していますが、設定ファイルを編集することで中国語や韓国語など他の言語に対応する事ができます。

具体的な使い方

プロジェクトマネジメントにおける実践的なデータ活用例

動作条件

条件 Windows Server 2012 R2 Windows 10 Microsoft Azure
.NET Framework 4.5 導入済 導入済 -
IIS -
ASP.NET 4.5 -
SQL Server 2012/2014/2016 -
Web Deploy v3.5 -
Microsoft Azure Web App - -
Microsoft Azure SQL Database - -

開発環境

開発言語

  • C# 6.0
  • JavaScript

開発フレームワーク

  • ASP.NET MVC

参照ライブラリ(サーバーサイド)

  • DocumentFormat.OpenXml
  • EnterpriseLibrary.TransientFaultHandling
  • EnterpriseLibrary.TransientFaultHandling.Data
  • Newtonsoft.Json
  • SendGrid
  • IX-Main
  • kanaxs C# 拡張版

参照ライブラリ(クライアントサイド)

  • jQuery v3.1.0
  • jQuery UI - v1.12.0
  • jQuery Validation Plugin - v1.15.0
  • jQuery MultiSelect UI Widget 1.16pre
  • marked.js
  • d3.js

内部の仕組みについて

動的な入力フォーム等を実現するためにやったこと

プリザンターのデータベースにはSiteSettingsというサイト設定用のクラスをJson化したデータを保持しています。Jsonデータには、フォーム上に表示するフィールドの種類、名前、順番、UIの種類やデザイン等を示す設計データが格納されています。スクリプト等もこの中に格納されます。プリザンターが画面を表示する際、これらの設計情報に基づいたHTMLを生成します。

当初はこれをASP.NET MVCのRazorを使って実現しようとしたのですが、力量が足りず断念しました。そこで、StringBuilderを使用して生のHTMLを一筆書きで作成するためのビューエンジンを作りました。C#のラムダ式とメソッドチェーンを使い、文字列結合でタグの木構造を生成しています。

データ層は期限付きチケット記録チケットのテーブルに130のnull許容カラムを追加しました。カスタムフィールドのデータはここに格納しています。毎回130カラムを更新するのは効率が悪いので、変更点だけ更新する仕組みを作りました。モデルクラス内で変更前のデータとフォームから送信されたデータを比較して、変更箇所のみ更新するSQLを動的に生成できるようにしました。このあたりはEntity Frameworkを使えばもっとシンプルに実装できたかもしれません。

また、テーブルのカラム数が多いアプリを作ろうとすると、O/Rマッピングのような単純なコードの羅列が頻出するので、手作業でのコーディングが辛いです。そのためパターン化が可能な部分のコードを自動生成するための仕組みを作りました。後から知ったのですがVisual StudioのT4というものを使えば、自作しなくてもよかったかもしれないと反省しています。

おわりに

プリザンターは約2年くらい前から開発しており、近頃ようやく形になってきました。車輪の再発明的な事をしているので、オープンソースとしてはあまり参考にならないかもしれませんが、これからも時間をかけて少しずつ育てていきたいと考えております。

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