目次
一次独立とは
v1,v2,⋯,vn
というn個のベクトルがあるとき、
k1v1+k2v2+⋯+knvn = 0
が成り立つのは、
k1=k2=⋯=kn = 0
のときのみであるとき、
ベクトルの組v1,v2,⋯,vn
は一次独立であるという。
「一次独立」を「線形独立」と言うこともあります。
また、一次独立でない場合,一次従属または線形従属となります。
例
例1のv1、v2、v3というベクトルは一次独立です。
k1v1 + k2v2 + k3v3 = 0
が成り立つのは、k1=0, k2=0, k3=0
のときのみです
| 1 | | 0 | | 0 |
v1 = | 0 | v2 = | 1 | v3 = | 0 |
| 0 | | 1 | | 1 |
例2のv1、v2、v3というベクトルは、一次独立ではない(一次従属)例です。
| 1 | | 1 | | 0 |
v1 = | 1 | v2 = | 0 | v3 = | -1 |
| 0 | | 1 | | 1 |
なぜ、例2が一次独立ではないのかというと、
k1=1, k2=−1, k3=1
のときも、k1v1 + k2v2 + k3v3 = 0
が成り立ってしまうからです。
最初に書いた通り、一次独立とは、
k1v1 + k2v2 + k3v3 = 0
が成り立つのは、k1=0, k2=0, k3=0
のときのみです。
なので、例2は一次独立ではありません。
図形的意味、性質
2次元の時
- v1,v2が一次独立のとき、v1,v2で張られる三角形がつぶれていない
- a→, b→が1次独立であるならば、a→, b→は平行でない。
逆にa→, b→が平行でなければ、a→, b→は1次独立である。
3次元の時
- v1,v2,v3が一次独立のとき、v1,v2,v3で張られる四面体がつぶれていない
- a→, b→, c→が1次独立であるならば、a→, b→, c→は同一平面内にない。
逆に、a→, b→, c→が同一平面になければ、a→, b→, c→は1次独立である。
その他
ベクトルの次元とベクトルの本数は異なっていても問題ありません。例えば二本の空間ベクトルの一次独立性、一次従属性を考えることもあります。
ただし、次元数よりもベクトルの本数が多い場合はすべて一次従属になります。
[参考]
proofcafe.org
高校数学の美しい物語
http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=6618&PHPSESSID=
http://www.ravco.jp/cat/view.php?cat_id=6649&PHPSESSID=
[関連記事]
プログラマーのための数学 - 目次