LoginSignup
0
0

More than 5 years have passed since last update.

All About ACS: IBM i Access Client Solutions を特別な導入をしないで利用する

Last updated at Posted at 2017-07-30

ACS Base Package の 前提条件は、Java 6.0 以上だけ

ACS Base Package の 稼働の前提条件は Java 6.0 以上が動いているということだけです。
Java 6.0 以上が動く環境であれば、Linux、Mac、Windowsだけではなく IBM i 上でも AIX 上でも稼働します。

Linux、Mac、Windows 環境には専用のインストールスクリプトが用意されていますが、そんなものを利用しなくても、ACS は利用可能です。

まず zip を展開

ACS は zip 形式でダウンロードされます。
専用ページからのダウンロードしたところ「IBMiAccess_v1r1.zip」としてダウンロードされましたので、これを展開します。

image.png

本体は「acsbundle.jar」だけ

実行プログラムの本体は、実は「acsbundle.jar」という一つのファイルだけです。
通常 Java が導入されている環境であれば、jar が Java の実行に関連付けされています。
「acsbundle.jar」をダブルクリックするだけで、ACS が起動するはずです。

利用の初回は「ご使用条件」の確認が求められます。しかし、このままでは「はい」が押せません。

image.png

一番下までスクロール(つまり、全ての条項を確認)して「はい」を押します。

image.png

これで ACS が起動してくるはずです。

image.png

コマンドラインからの実行と最大ヒープ・サイズの指定

コマンドラインから jar を起動するには「-jar」を指定します。

<java_path>java -jar <path>/acsbundle.jar

この方法は複数の Java/ACS を切り替えて問題がどこにあるのかを確認するのに良い方法です。

展開した中の Documentation/GettingStarted_ja.html には、下記の記載があります。

ほとんどのプラットフォームで、Java 仮想マシンのヒープ・スペースにデフォルト で設定される最大サイズは、IBM i Access Client Solutions 製品内で複数の機能を 利用するには小さすぎます。1 ギガバイトの最大ヒープ・サイズ (-Xmx1024m) が、 推奨される最小サイズです。1 ギガバイトより小さいサイズを指定するか、デフォルト のヒープ・サイズを使用すると、OutOfMemoryException が発生する可能性があります

この注記を守るのであれば、下記のように「-Xmx1024m」をさらに指定します。

<java_path>java -Xmx1024m -jar <path>/acsbundle.jar

AcsConfig.properties で ACS の動きをコントロール

上位の zip の展開イメージを見ると「AcsConfig.properties」というファイルがあるのがわかります。
これはテキストファイルで、ACS の動きをコントロールするファイルです。
ACS の構成ロケーション(ユーザーの各種設定やファイルの置き場所) や ACS から利用できる機能を制限などを記述します。

利用できる機能の制限方法は Documentation/GettingStarted_ja.html のこの部分に記載されています。

9.5 カスタマイズされたパッケージ
IBM i Access Client Solutions では、システム管理者が AcsConfig.properties ファイルに 次のプロパティーを設定して特定の機能の使用を制限できるようになっています。
com.ibm.iaccess.ExcludeComps=<function, function,...>
:

プラットフォーム専用のインストールスクリプトで導入した場合、指定した機能制限は、自動的に、AcsConfig.properties に書かれますが、インストールスクリプトを利用しない場合は、自分で記述する必要があります。

変更した AcsConfig.properties を acsbundle.jar に隠す

実は、acsbundle.jar の中にも AcsConfig.properties が存在します。外部に AcsConfig.properties が見つからない場合に利用されます。
acsbundle.jar の中の AcsConfig.properties は機能制限がかかっていません。そのため、acsbundle.jar だけを配布すると、ユーザーは全ての機能が使えます。

これが、望ましくない場合、カスタマイズした AcsConfig.properties を acsbundle.jar に埋め込み、制限した状態の acsbundle.jar のみを配布します。

Documentation/GettingStarted_ja.html に、下記の記述があります。

システム管理者は、必要であれば、AcsConfig.properties ファイルを更新して、特定の機能への アクセスを制限することができます。アクセスを制限すると、その機能がメイン GUI から除去され、 コマンド行から使用できなくなります。
機能を制限する方法の 1 例は、AcsConfig.properties ファイルに次の行を追加することです。
com.ibm.iaccess.ExcludeComps=OPCONSOLE,HWCONSOLE,L1CPLUGIN
システム管理者が、acsbundle.jar 内の AcsConfig.properties ファイルを、ユーザーに デプロイする前に更新したい場合、それを行う方法の例は以下のとおりです。
jar uvf acsbundle.jar AcsConfig.properties
使用される AcsConfig.properties ファイルを IBM i Access Client Solutions がどのように 決定するかについて詳しくは、セクション 9.3「構成ロケーションの変更」を参照してください。

まず、AcsConfig.properties をカスタマイズし、期待の動きになるかテストします。
次に、下記の方法で、acsbundle.jar の中の AcsConfig.properties を上書きます。

jar uvf acsbundle.jar AcsConfig.properties

更新された acsbundle.jar だけユーザーに配布します。


「All About ACS」では IBM i に対する新しいクライアント「IBM i Access Client Solutions」の情報をいろいろ提供していきます。
記事一覧はこちらで確認いたけます。

許可の無い転載を禁じます。
この記事は筆者の個人的な責任で無保証で提供しています。
当記事に関してIBMやビジネスパートナーに問い合わせることは、固くお断りします。


0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0